ZOOM用漫才

さかなへんにかみ

ZOOM用漫才

AB:(出の挨拶。画面外から入ってきて、椅子に座る。胸から上が映っている。)

A:最近はやっぱり世間的におうちにいましょうってなってますよね。

B:そうですね。授業もリモートになったりね。

A:こうやって漫才とかもね中々難しいですから、こうやってビデオ通話でやってるんですけど。

B:うまくできるかな。

A:そう。ビデオ通話で漫才できるかなって考えてて、一個大きい問題に気づいたのよ。

B:おお、何ですか?

A:ツッコミができないってことね。

B:ああ確かにね。

A:単に言葉でツッコむだけじゃなくて、体も使ってね勢いあるツッコミがしたいじゃない。

B:プロの芸人さんも叩いたりしてるしね。

A:そうそう。だからさ1個お願いがあるんだけど、俺がツッコんだらタイミングよく自分で自分のことを叩いて欲しいんだよね。

B:うーーーーーーーーんと、ok!

A:ok!じゃあ、今から俺が話題振るからなんかボケてみて。で自分でツッコむ練習しよう。

B:うん。

A:じゃあいくよ。最近やっぱり在宅になってますけど、何か変わったなってことありました?

B:やっぱり衛生意識は変わりましたよね。今まで正直手洗いうがいとかもね、やるけどチャチャっとやって終わりみたいな感じだったんですけど、丁寧にやるようになりましたね。あと在宅してて逆におうちトレーニングとかの動画とかも増えてきて、運動量も増えましたね。(ここで停止。なるべく動かず、瞬きもしない)

A:何かボケろよ。ずっと正しいことを言ってる。ちょっと聞いてます?ちょつと?

B:(自分の顔をはたく)

A:通信のラグすごいな。とりあえずね、ツッコミは今できてましたから、今度もっと早めにボケてくださいね。早めにですよ。

B:ok

A:最近芸能人の方がね、飲み会とかを生配信したりしてね、新鮮で面白いですよね

B:(星野源うちで踊ろうを歌い出す。「うちで踊ろう、一人踊ろう、それぞれの鼓動弾ませろよ。生きてまた会おう、僕らそれぞれの場所で重なり合うよ」の部分。)

A:(Bが歌ってる最中に)星野源か!ちょっと歌わないでって!いや星野源かって!弾ませろよじゃなくて。ちょっと?星野源か!

B:(4回自分を叩く。)

A:まとめてやるんじゃないよ。タメといて後でまとめてやるもんじゃないからね。そもそもツッコミって間が噛み合って初めて笑いになるんだから、あとでまとめてみたいなやり方じゃ…

B:(バーチャル背景を変える。これは何でも良い。)

A:バーチャル背景を変えるな!今話してるんだから。

B:(バーチャル背景を砂漠→サバンナ→南極→宇宙と変えていく。その度にそれに即した動きをする。)

A:暑い暑い砂漠だから暑いじゃなくて、サバンナだライオンに食べられちゃうよ〜、うわ南極来ちゃった寒〜いじゃなくて、ええ!ちょっと宇宙来ちゃってるけど息ができないよ〜って、いや遊ぶんじゃないよ。めちゃくちゃ使いこなしてんじゃん。

B:(自分の顔を叩く。口パクして聞こえないアピール)

A:あれ宇宙だから聞こえてない?(ジェスチャーで)戻ってきて!日本に。戻ってきてください。

B:(okという仕草。バーチャル背景を戻す。)zoomって楽しいね。

A:もういいよ、どうもありがとうございました。

AB:(退室。画面が暗転。)

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