6.
深夜一時、制服のスカートを折り曲げて、
マフラーを巻いてベランダに出る。
夜と罪悪感に浸った私を、
満月が見下ろしていた。
あと数時間したら夜が終わって、
大嫌いな朝が来る瞬間、
朝が焼けるのと同時に
都合良く忘れられることなんて、
きっと、何にもない。
だから私は忌ま忌ましい満月に、
悔しいけれど憧れて、
朝を知らないまま。
月と朝焼け 完
月と朝焼け 文月 螢 @ruta_404
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます