桜子は不器用でドジでノロマな子。
二十六にしてモラハラ男と付き合っている。
もう限界にきて出会ったのは、カルチャーセンターで絵手紙の講座を受け持つ
秋田先生。

月のきれいな夜、とうとうモラハラ男と別れてきた桜子、
どことも知れず歩き行き当たった公園の桜。
見上げていると。

小道具はうまいし、ふたりはなんだかジレジレだし
野々ちえさんらしい、
ほっこりジレジレ小説に仕上がっていますよ。

　お話のあらすじは、他の方の素晴らしいレビューを参考にしていただくとして。
野々ちえさんという作者さんの描く物語は、ほんとうに温かなんですよね。じんわりぽかぽか、持続する温かさ。
　そう、まさに遠赤外線！　そんな心が温もるお話です。

　きっとこれは、魅力的なキャラクタが真摯だからと思うのです。不器用でも人たらしでも、なにか一本芯の通ったものがある、真摯な存在。だからこそ、そのお話は温かいのですね。
　この温かさ、是非ご自身で体験してみて下さいね。

筆致企画に参加している作品です。なので色々と同じプロットを元に描かれた作品を連続して読んでいるんですが、またまた新たな『葉桜』が誕生しています。

本作は社会人桜子が主人公。先生葉太はカルチャースクールの講師です。
二人は大人ですので、そりゃあもう、いろいろね、過去にはあったのです。
さらっと描いていますが、わりと悲しすぎる二人の過去。トラウマもんです。
しかし、一貫して爽やかさ、柔らかさに満ちた作品。

完成度の高さは抜群。読後も心がほっこりして優しい気持ちになります。
さくらの描き方、花びらのひとつひとつも注目です。

　野々ちえ女王陛下の作品が素晴らし過ぎて、目に毒や〜💦

　野々ちえ先生作品といえば、地獄から天国へと至るストーリー展開。
　今回も、
『うっわ、何こいつ、最低っ！』
という、元彼の話から、
『ここまで甘くなりますか？　甘過ぎるココアに更にお砂糖入れちゃいました？』
というところまで行き着きます。
　もう、お腹いっぱい。ごちそうさまです🎂
　あとは、上位陣のみに課された裏レギュレーションを制覇するのみですが？
　カクヨムでは発表できないのか。まさに裏。

　登場シーンは少ないけれど、葵ちゃん(←誰？)のキャラクターも好き❤
　むしろ、葵ちゃんのスピンオフ短編(長編でも良い)が読みたいくらい。
　18禁エロはいらないので、葵ちゃんの物語をお願いします。

モラハラな彼氏を振った夜、偶然絵手紙教室の先生である葉太と会った桜子。そこから、運命は動き出します……
自分の「欠点」を受け入れてみたくなるお話でした。

彼と別れた日。桜の下で出会った人。先月から習いはじめた絵手紙教室の講師、秋田葉太あきたようた先生だった。


文章、綺麗でうまいです。

結に相応しい、素敵なお話でした。

同じブロットから小説を書く企画の参加作品です。

ブロットの指定に基づいて先生と生徒が登場するのですが、この作品では見事な調理法で上質で爽やかなラブストーリーに昇華されています。あまりに上手く取り込まれているので、元の指定プロットを知らなくても完全に一つの物語として自然に読み進めることができます。

是非、作者様の超絶巧みな調理法をたっぷり味わってみてください。

不器用で、いくら努力しても失敗ばかりの桜子。別れた彼氏にも、そんなところを持ち出され、心ない言葉を浴びせられました。

そんな中彼女が出会ったのは、絵手紙教室の先生、葉太。
後に彼は、そんな桜子に言葉をかけるのですが。
絵手紙の理念と、それを人に例えて話す葉太の言葉が素敵です。

最低なモラハラ男と別れて、だけど物悲しい気持ちの桜子。そんな彼女が偶然会ったのは、絵手紙教室の先生、葉太でした。

昔から不器用で、自分に自信が持てなかった桜子ですけど、葉太にはそんな自分の気持ちを素直に打ち明けられ、相談することができました。
心を開かせる名人、葉太先生。人たらしですねえ。

そんな葉太先生に、だんだんと惹かれていく桜子。
優しい雰囲気の、暖かなラブストーリーです。