第10話眩しさ

 時間があっちやこっちや行ってしまうけどご勘弁を、到底着地とは言えない落下地点は、どうやら王宮の西側にある棟の最上階の渡り廊下のようだ、軽く恐怖した、おいおい・・・、だがそんなことも忘れてしまうくらい綺麗だ、コンクリートの無機物感を覆い隠す花や木、どうやら蓮さんは一足先に起きて渡り廊下に生えてる、バナナを食べながら、

「ほらさっさと起きるんだ、時間はないぞまずは下に降りよう。」

一番下まで降りてきた、文字どうり一番下、最下層、地下1階

「ってワインの貯蔵庫!何を隠すっていうんですか?」

「待て待てゆず、そう焦ることなかれだ、ほらあそこの棚をみろDIVAがあるぞ・・持って帰ろう。」

そういうが早いかそそくさとカバンの中にそのお酒をしまう蓮さん。

 次の階、かなり広いようでまずは、北側から行くことに決めた、

「それにしてもすごいですね!一階の北側全部食堂だなんて!もう私おなかペコペコです。」

「おいおい、そんなはしゃぐな彩音。」

「それにしても誰もいないんですねー彩音さんはどう思いますか?」

「えーわかんないよー蓮さんは?」

「私か・・お前ら少しは考えようとしろよ・・・・おいケルプいるか?っていないか・・。」

 食堂の中に入ると良いにおいが立ち込める、大鍋が厨房のほうに見える、これは・・・勝手に足が!

「つい来てしまった・・。」

「まて、彩音・・。」

「なんですか?私より先に食べたいんですか?仕方なないですねぇ。」

「いや、よく見ろこの赤い粉に見覚えはないか?」

 紅く脈打つような、輝き

「うーん・・。」

「タイムアップだ、答えは血晶石だ、いかに天使といえこんなものを食べさせられたら弱り切るにきまってる。」

「・・・いったい何がしたかったんでしょうか。」

 それかシチューをたべ南側に行った、

すごいな・・圧巻だった目の前に金属製の大扉、金庫がこんなにでかいなんて

「よし入ろうか。」

「待って蓮さんかぎは?」

「ほら、見ろ扉が植物の根で壊されている場所があるだろ。」

ほんとだ!いつもこの人は何を見ているのだろう。

 中に入ると、陶器や金銀、彫刻などが入っていてすごく眩しかった、その奥に一つ絶対的な異物があった、魔法陣の上に小さな黒い箱だがきっとこれを見落とす人はいないだろう、真黒なその色はそこに何もないような感じがした、私は怖くもその箱を開けることにした。

 箱の中は底や壁がなく永遠に広がっているようにも思える・・・

私は戦慄した、だって・・・・。

 二つの蒼眼がこちらをのぞいてる。

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盲目の蒼雷 金糸 卵 @sazancoross

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