第2話

えーと、どういうことだろうか

この指輪の機能が確かなら

今僕の目の前でキラキラ目を輝かしている

少女が悪の心を持った転生者になるはずなのだが。


「本当に強いですね!もしかしたらベテランの冒険者の方ですか!?」


うーん見ている限りではそんな風には見えないだけどなぁ。

つーかテンション高いな、おい

とにかく今は情報収集が先だな。

後、いい加減彼女の尊敬の眼差しがキツイ。


「あ、いやー別にベテランとかじゃないですよ」


「でもあのモンスターを一撃で倒してましたし!」

「しかも初級魔法で!」


え、笑顔が眩しい!


「いやいや、偶々だよ」

嘘です神パワーのお陰です。


「そんなご謙遜を!」


謙遜とかではないんだけどなぁ。


「そ、それよりなんで君はこんな危ない所に?」

とにかく今は話題を逸らそう。


「あ、すいません勝手に盛り上がってしまって」

「えっと実は私、訳があって魔王を倒す旅をしてるのですが」

「まだまだ駆け出しでレベルを上げようと

この森でモンスター退治をしてたら、急に強いモンスターが現れまして」


なるほど、そこで僕が駆けつけたって所か。

それに『心眼』でさっきから彼女の言葉を

見ていたが嘘を付いてはないようだしな。

あーでも指輪は光ったしな

でもまだ油断は出来ないよなぁ。

しかし急に強いモンスターねぇ?

少し気になるが後でいいだろう。

今は取り敢えずはこの子を

安全な街まで送ってその後は彼女と別れて

陰ながら見守りながら、本当に彼女が悪の心を持っているのか確認しながら他の人に怪しい奴が居ないかを確認するしかないか。

あれ?なんかストーカーぽくない?

いや、気のせいだ!うん!多分

つーかあのくそ女神先輩が送ったこの指輪が

本当に正常なのかわからないしな。

そうやって俺がこの先の事を考えていると。


「あのーさっきから難しい顔をしてどうしたんですか?」


やべぇ考え事してて忘れてた!

とにかく彼女を街に送ろう。


「あーごめんちょっと考え事してて」

「取り敢えずここはまだ危険だから街まで送るよ」


「は、はい!ありがとうございます!」


うん、いい笑顔だなぁ。

やっぱり何かの手違いじゃないかと思ってく

るよ。


「えーとここから近い街はっと」


「あ!それならここから近い所にスタントという街がありますよ!」


「そっかならそこまで送るよ」

そう言って俺は彼女を街に送る事になった。


・・・・・・・・・・・・・・・・


「…………………」


「…………………」チラッ


「…………………」


「…………………」チラッ


き、気まずい!

会話がない!

それになんだ?さっきからなんでこちらを

チラチラ見てるんだ?

今の僕の見た目はお世辞にもカッコいいとは

いえないから僕の見た目を気にしている訳ではないと思うんだけど?


「………………」チラッ


「………………」プイッ


本当になんなんだよ!

そんなやり取りをしていたら街が見えてきた。


「えっとあれがスタントかい?」


「え、あ、はい!」


「そ、そっかなら行こうか」


そうしてなんだか気まずい雰囲気の中、街に

入る事になった。



・・・・・・・・・・・・・・・


「取り敢えずここまで来れば後は大丈夫だよね」

「それじゃあ僕はここで」

はぁーなんか色々と疲れたな今日の所は宿にでも泊まって急に異世界に落とされたから

この異世界に付いて詳しくないから

この異世界に付いてもっと詳しく知らないとなぁ。

そう思って立ち去ろうとすると彼女から声をかけられた。


「あの!」


「えっ?」


「私を弟子にしてください!!」


えっ?えっ?えぇぇぇぇ!!

なんでそうなるの!?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

神様だけど異世界救ってきます! indigo @awjgp

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ