あのアツい時間は、間違いなく本物だった

同じプロットからお話を作るという自主企画の参加作品です。

プロットどおりに「格ゲー」を小道具にしてお話が進んで行くのですが、途中からプロットなんかどうでもよくなるぐらいガチの格ゲーの話に。

先生は筋金入りの格ゲーマニア(でも周囲には隠している)、生徒は格ゲー好きだけど自分の格ゲーに対する熱をどう扱っていいか測りかねています。生徒に相談された先生、自分が格ゲーに費やした無駄な時間、同じ格ゲー好きだった恋人との別れを思い出し、先生という立場上好きなことをやれとはとても言えません。

そこへ知り合いのゲーセン店長から大会に出て見ないかと強引に誘われた先生は、生徒も大会に出ると知って……。

生徒の言い分、先生の経験談、ゲーセン大会のシーン。どれもが素晴らしいリアル感を持って描かれます。そして驚きのラスト。

ちょっとアツくなれる小説の完成度の高さ。格ゲーを知らなくても感動できる、必読の一作です!

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