エネミー・エル =業=

最後の記録

■■■■■■[関係者以外閲覧禁止、ロックがかかっている]

　番号認識。

　あの時代。全ての戦いを共にした者と認識します。

　最後の記録、閲覧を許可します。

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●宮丸瑠果

　アイドコノマチ壊滅後。キサナドゥと共に政府の人間として活動を開始する。日本を裏で守り続けてきた一族の人間として、その身を最後まで捧げると誓う。全ては、命を賭けてこの世界を救ってきた”友人達”の為に。結婚は考えていないらしい。

●牧瀬幹雄

　アイドコノマチ壊滅後、キサナドゥの手回しにより刑事職に復帰。しかし、復帰して直ぐに有休を使った長期休暇を取っていたという。

　かつて妻だった女性。そして、荒の館で世話になった女の子を養子として迎え、家族としての新しい一歩を踏み出しているようだ。今もなお、宮丸とは連絡を取り合っているらしく、宮丸もまた、牧瀬の家に顔を出しているらしい。

●キサナドゥ

　キサナドゥとは、雲仙の当主・雲仙怜の遺した式神。自身の現身の人形である。死亡する前に数体をこの世界に残したとされている。

　残りの数体は関係者の生存に手を貸し、政治関係の人間を裏で動かすなど暗躍を続けている。ともあれ、その式神の寿命は一年近く持たない為、日々休みなく奮闘しているようだ。彼女の正体を知る者は、関係者以外いない。極秘を求む。

●アスリィ・レベッカ＆プラグマ

　あの一件以降連絡は取れないが、目撃情報は微かに裏世界で存在する。

　【Ｌ】を失った今でも、裏稼業で生計を立てているようだ。何処に行っても姉妹愛を見せびらかしては、依頼人をドン引きさせているらしい。何がともあれ、元気にやっているようだ。

●我刀潔奈

　アイドコノマチ、一族の壊滅後。今も、キサナドゥの支援を受けて病院で過ごしている。妻である輝沙の支えを受けながら、リハビリ生活をしているようだ。何やら依然と比べ、ちょっとばかし夫婦喧嘩らしきものをするようになったらしい。

●花園愛留守、浮楽園愛蘭

　ともに行方不明。アイドコノマチの壊滅を最後に、姿が確認されていない。

　しかし……この記録を見ている関係者には、説明しなくとも、分かっているとは思う。彼女達の愛を。

●植物人間……威扇

　彼だけは、今何処にいるのか分からない。生きているのかも、死んでいるのかも。

　だが、信じよう。生きている限り、きっと機会は訪れる。

　また会うことがあったなら……

　”相変わらずの不愛想”だと、笑ってやろう。

　その無礼が……彼への、らしい挨拶だと思うから。

　　おい、威扇。

　　この記録を何らかの形で見ているのなら……。

　”一つでもいい。どのような方法でもいいから、少しくらい連絡を寄越せよ？”

　”友の今くらい……知りたいからさ”