全ては今日もこの先も…

神風

第1話 全てはここから…

全てはあの日から始まった…。

まだ中学2年だっただろうか、蒸し暑い中、

アパートとの階段に座りある友人の恋話をただ淡々と聞いていた。


友人の名前はなお。

「全然連絡がこない、どうしたんだろ?」

なおはせわしなく何度も何度も携帯をみた。

そんな、なおを見ながら自分はどこか違和感を覚えた。

なおの彼氏の話しなど

正直どうでも良く、自分に構って欲しいと感じる自分自身がいた。

目に入るのは、なおの口元ばかり、

何がしたいわけでもないが自分ならこんな思いは絶対にさせないと心の隅で思っていたのかもしれない。

なおは、彼氏と別れるか別れないかの最中だった。すると、いきなりなおが泣き出した。

思わず何も言わずになおを抱きしめキスをしている自分がそこにいた。

「え…?」

当たり前の反応だった。だって同性からキスをされたのだから。

まるで漫画みたいな光景だった。

驚いたのはなおだけじゃない、自分自身も同じだった。

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