ポチ伝説

タアナ です。

第1話 僕の名は ポチ  2016.6.26


生まれてすぐどこかの場所に捨てられた

まだ目も見えて無かったから親の顔なんて知らないし

世の中の仕組みとか なにもわからなかった

(この世が人間社会であることも)

今はっきりしているのはボクは犬としてこの世に生まれて来たということだ けである


"雨降る日 捨てられてどれくらいになるだろうか?

人間の世界で言う一日と言うのものが2~3回過ぎたように思える"

腹ペコだ…僕はこのまま死んでしまうのだろうか?

その時、僕は誰かに抱きかかえられた

そのぬくもりはかすかに覚えて居る母のものに近いと思った

あたたかい

ぼくはそのままどこかにつれていかれ

温かい毛布とミルクを得ることが出来た

そして数日がすぎ目が見えるようになって初めて世の中を目にすることができた

緑の木々

まぶしい太陽

空を自由に飛ぶ鳥たちのさえずり

どれもが当然初めて見るものばかりだったけど すべてに感動した

一番気に入ったのが太陽さん

目で見るとまぶしくて 真っすぐ見られないけど

温かくて ホカホカするから

その時玄関がガラっと空いた

この人が僕の命の恩人の たつやだ

たつやに沢山愛され僕は幸せだった

しかし幸せは長続きなんてしない

1日

2日

3日

大好きなたつやの姿が見えない

一週間


たつやが居ない

どんかんなボクでもわかる 匂いがしない!

大好きなたつやは遠くに行った

もう僕のそばには戻ってきてくれない

もう僕を抱きしめてくれない

一緒に散歩も行ってくれない

僕の大好きなたつやは

僕の知らない遠いところに行ってしまったんだと直感した

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ポチ伝説 タアナ です。 @tctana

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