第7話

 何年か経って私が高校、大学と進んでいき社会人として道を歩み出し、久しぶりに実家を訪れたときに凛々しい表情をした少年の姿を見かけた。顔はもう既に幼くなくなっているがかつて私が遊んであげたハルくんに間違いなかった。さすがにここで話しかけられるほどの社交性を惜しくも私は持ち合わせていないため言葉を交わすことはできなかったが、すくすくと成長しているんだと感じてそれだけで何か満足感を得られた。


 このときに私が当時の自分を振り返ってみてみると一日だけであったけれどもハルくんと遊んだことによって得られたものは意外かもしれないが結構あってそれが社会人として働いている今でも役に立っていることもある。


 正直遊んだ翌日に何であんなにも隠れてこそこそして遊んで上げなかったのだろうかと後悔している部分も実際あってその後悔があれこれ物事を考える上で頭の片隅に表れてくる考え方である。


 たった一人の近所の子供が一人の人間の人生に足跡を残していて一人の人間との関わりというものを大切にしていきたい、そう思わされた高校時代の春休みだった。

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小さく大きい近所の子 キザなRye @yosukew1616

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