第3話 夢のマイホームと邂逅

伝道師の役割を全うしよかなって商人ギルドを目指したはいいねんけど……遠いわぁ。

俺若返っても四十路やで?

肉体労働はあかんて。

それに、夜になると魔物やら飢えた獣も出てくるらしいし?

俺武器とか持ってないんやけど……まあ持ってても役に立たんけど。



タマゴ……は無理やし、料理スキルも流石に生きたままやと役に立たんしなぁ。

んーこの"創造魔法"っちゅうのは何や。


-なんでもつくり出せるよ(※ただし無機物に限る)。自由に創造レッツenjoy!By可憐で麗しいお嬢様-




……可憐で麗しいお嬢様に心当たりはないけど、能力だけは褒めたろやないか。

想像するだけで創れるんやから、ほんま便利なスキルやで。

よっしゃ、夢の移動式マイホームつくったろやないか!



んー取り敢えず3LDKくらいでつくってみよか。

魔物に襲われても大丈夫なように外壁は頑丈に、窓も割れんのがいいな。

キッチンはシステムキッチンやな。

あとは客室も一応用意して、風呂は広々バスタブ、ほんでトイレはウォシュレット付きや!

太陽光パネルも設置して、あとは移動式にするから持ち運びしやすいように大きさ自由自在にしてっと……なかなかええんちゃう?

俺の移動式マイホームの完成や!





これで安心して夜寝れるわぁ。

ほなおニューのキッチンで晩飯作ろかね。





?1「お、おい見ろ!これは……要塞か?なんでこんな森の中に。」


?2「何が潜んでいるかわかりません。注意してください!」


?3「ねぇ見てよこれ。『御用の方はボタンを押してお知らせください』……だって。じゃ押すね〜ポチッとな」


ピンポーン


?1.2「「おおぉぉぉい待て待て待て待て!!」」



ガチャッ

「はいはい、どちらさんですかぁ?」


?1.2「「っ?!あ、その、こんにちは?」」


「はい、こんにちわぁ。あんたらどちらさん?見た感じ……魔物やないね。ほらぼーっと立っとらんと、うち入んな。お腹すいとるやろ?今から晩飯作るとこやねん。あんたらも食うやろ?」



マイホームに初めてのお客さんや!

異世界来てから自分以外の人見るん初めてやなぁ……見た目は地球とそう変わらんな。

なんや疲れてるみたいやから、タマゴの伝道師として初仕事したろやないか!



?1「えっと、俺たちは別に腹減ってなぐぅー……その、腹は減ってますけど(照)……貴方は何者ですか?どうしてこんな森の中の要塞に住んでるんですか?こんな要塞どうやってつくったんですか?!」


?3「はいはい質問攻めは腹満たした後でね〜じゃお言葉に甘えて、失礼しまーす。」


?2「ジャック、どうやら危ない方ではないようです。我々も疲れが溜まっていますので、ここはご厚意を有難く受け入れましょう。」



「……そうだな。何方かは存じ上げませんが、ご厚意に感謝します。では、お邪魔します。」

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タマゴの変態、伝道師に転職する。 iroha @iroha_syumi

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