第2話 四十路のおっさんのチカラ

転生とやらをしてから2日目、やっと状況を理解できるようになった。

遅い?そら中身おじいちゃんやもん(笑)

わかったことは3つ。


まず1つ目は、なんか知らんけど若返ってるということ。

身体はピチピチの39歳になってたんやで!

中身は萎びたおじいちゃんのままやけどな。



ほんで2つ目は、嬢ちゃんの言うてた初期設定がなんの事かわかった。

知らん世界やのに知ってんねん。

見たことも無い植物、動物……知らんはずの名前が頭に浮かんできたんや。

基本的な知識は備わってるみたいや。

ちょー助かる!


3つ目は、俺のすてーたす?がわかった。

こっちの知識で、すてーたすを見る方法があったから試してみたら出てきた(笑)


【ステータス】

name:佐竹 修三(サタケ シュウゾウ)

age:39(68)

race:人間(転生者)

role:タマゴの伝道師

skill:

産卵(タマゴを生み出すことができる)

料理

収納魔法(容量無限、時間停止)

創造魔法



これで年齢もわかったんやけど……産卵っておかしない?

俺がタマゴ産むんか?!

タマゴの変態と呼ばれた俺でも流石に産むんは難しいで(汗)

とまあ一日中悩みに悩んだんやけど、結局産めんかったわ。

スキルを使用したら自由にタマゴを"生み"出せるって能力やったわ。

なんやちょっと残念な気がしなくもなくもない……。



とまあこの2日でわかったんはこんくらいや。

あの嬢ちゃん便利な能力くれたみたいで感謝やで。

それに、暫く自給自足できる分の食料と調味料類、調理セットに路銀少々、テント類まで収納に入れてくれとったわ。


俺の使命はこの世界にタマゴの魅力を伝えることや。

そのためにまずは、この世界での商売権利を握ってる商人ギルドとやらを目指そかな…………その前に昼飯やな!




幸いなことに、この世界の食材は地球と変わらんかった。

米もあるし、味噌や醤油も揃ってる!

異世界来ても美味いもん作って食えるのは幸せなことやなぁありがたやー。


「さて、何作ろかなぁ……んー今日はそぼろ丼の気分や!簡単やしな。」



まずは、タマゴに酒とみりん、あとはだしを入れて混ぜてっと。

油引いたフライパンで混ぜながらそぼろ状にしたら、次は酒、砂糖、水、みりんで味付けた豚ひき肉をフライパンで炒めて、最後に醤油を入れて汁気がなくなったら……昨日の残りの米に…………ほい完成。

彩りのネギが欲しかったけど、そこら辺の野草で我慢するか……。


「いただきます!……んまっ!あーやっぱ異世界来ても米食えるってサイコーやなはははは」





「はぁ満腹満腹。腹も満たされたし、商人ギルド目指すかねぇ。」

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