タマゴの変態、伝道師に転職する。
iroha
第1話 新しいジョブは伝道師
死にかけたら走馬灯が見えるって言うやろ?
俺も例外やなかったみたいやわ(笑)
んでも、思い出ぜーんぶ"タマゴ"って相当やばいと思わへん?
……ははっ俺も思たで(笑)
こうして68年の人生に幕を下ろした…………はずだった。
……もし、もし。聞こえますか?
「んんむにゃむにゃ……んあ?!こりゃえらいべっぴんさんやなぁ。ここは天国かい?」
目覚めると目の前にはべっぴんさん……こりゃ夢か?
何にしても幸せな空間やなぁ。
死ぬまで独身やった俺へのご褒美かいな?
「佐竹 修三さん、貴方には私が守護する世界に来ていただきたいのです。」
「なんや無視かい……歳のせいかな涙が。ってボケとる場合やなさそうやね。お嬢さん、世界に来て言うのはどういうことなんかな?俺はてっきり死んだもんやと……。」
走馬灯もしっかりがっつり見てしもたで?
そらもう酷い思い出やったで(笑)
……死んだんは事実なんやろなぁ。
「貴方は確かに死にました。ですので、心置き無く私の世界へお越しくださいね♪そして、タマゴの魅力を世界に伝える伝道師となるのです!はぁ夢にまで見たタマゴ……ジュルリあらやだ失礼(照)」
この嬢ちゃん変や……タマゴの伝道師?
何言うてるかわからんわ。
死んでんのにどうやって伝えるねん。
「簡単なことですよ。貴方を私の世界へ転生させます。大丈夫です任せてください!ちゃーんとタマゴを生み出すスキル付けときます!異世界生活で困ることがないように初期設定しとくので安心して、さっさと旅立ってくださーい♪」
「……なんで考えてることわかったんかはこの際置いとくけど、嬢ちゃん変わりすぎやで。そんなにタマゴを広めたいんか?嬢ちゃんの世界でタマゴは余程知られてないんやな……よし分かった!これでも人生の殆どをタマゴに捧げてきたんや。ここで断ることはタマゴの変態と呼ばれた俺のプライドが許さへん!伝道師でもなんでも引き受けたろやないか。」
転生だのはようわからんけど、またタマゴに人生捧げるだけや(笑)
「あぁぁ神様佐竹様ありがとうございます(涙)ではでは時間も勿体ないので、ちゃちゃっと転生させますね〜。じゃ健闘を祈ります!」
ほんま雑な性格してるなぁ最初の面影全くないやないか。
ちょっと引き受けたん後悔してきたわ……もう遅いけど。
その瞬間、佐竹 修三の魂が地球から消滅した。
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