難しいテーマに挑んでいるにも関わらず、爽やかな読後感。

教え子である春川さんの抱えている悩みを知った葉太のお話。
この悩みと言うのが、虐待や養子といった非常にデリケートかつ現実にも起こり得るもので、例え物語とはいえ、正面から扱うのはとても難しい問題だったと思います。

こう言う時、どんな回答を出すかがそのまま作品の評価に大きく繋がると思いますが、読んでいて非常に納得のいくものでした。
それは回答の内容はもちろん、それを出すまでの悩みや過程が丁重に書かれていたからこそ、より説得力をもつことができたのでしょう。

重たいテーマであるにも関わらず、読み終わった後はとても優しい気持ちになりました。

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