第12話 魅惑のご褒美②

 「今なんと……?」

 俺は優美さんの発言に思考が追いつかず、思わず聞き返してしまった。すると優美さんは先ほどよりさらに顔を真っ赤にしてあたふたしている。何だこの生き物。カワイイ。


 「い、いやだからね? テスト頑張ったら私のおっぱいを……」


 「だからなぜおっぱい?!?!」


 「だって男子高校生はみんな四六時中おっぱいのことかんがえてるんでしょ? だからそ、その私なんかのおっぱいじゃ意味ないかもしれないけど春樹くんが少しでも勉強頑張れるならと思って……」


 待って優美さんの中の男子高校生ってただのエロガキ以外何者でもないじゃん……


「いやさすがに四六時中考えてる訳ないでしょ!」

 さすがに一般的な男子高校生は四六時中は考えてない「はず」なので俺が否定をする。

 すると優美さんはまた俺にとんでもない事を聞いてきた。


 「じゃあ春樹くんはおっぱいのこと考えないの?」


 「いやそりゃ少しは考えますけど……」

 


 「じゃあご褒美はやっぱおっぱいでしょ! 春樹くんいつも私のおっぱい見てるし!」


「いやだからおっぱいは……って、なんでそれを?!」

 俺はあまりの衝撃に今年一番なんじゃないかと思うくらい大声を上げて飛び跳ねた。

 そしてその様子を見て優美さんはお腹を抱えて笑っていた。

 「あははは! もしかしてバレてないと思ってたの? 流石にわかるよ〜あんなに見てたら。もう。春樹くんのエッチ♡」

 …………終わった。俺の高校生活は終わってしまった……

 俺が絶望に打ちひしがれその場で意気消沈しているなか優美さんはそれとは裏腹にめちゃくちゃ嬉しそうな声で「じゃあ春樹くん! ご褒美のために一緒にテスト頑張ろうね!!」と言いながら俺の手を引っ張り勉強を始めたのだった。

 

 



  



 




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幼なじみのお姉ちゃんじゃダメですか? たつやん @tatsuyan

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