これまであまり大っぴらに公言しておりませんでしたが、WEB小説における『妻(夫)や恋人が浮気しました』という話は結構好きで、それなりに読み込んでおりました。
ただ、その多くが『浮気妻(夫)は成敗され、主人公は新しいパートナーと幸せになりましたとさ、めでたしめでたし』で決着がついており、個人的に『ああ読んで良かったな』と思えず、面白いと思ったとしても積極的に星レビュー等はしなかった経緯があります。『違う、そうじゃない』と。
ですが、この作品には心を掴まれてしまいました。
この物語は、上記の『めでたしめでたし』の後のお話です。
めでたかろうが、めでたくなかろうが、人は様々な人間関係に対して折り合いつけながら生きていかねばなりません。たとえそれが自業自得であろうとも、地獄の淵にいる人間を、まるで蜘蛛の糸を垂らすお釈迦様のように救い上げる。この作品は読んでいて『ああ、とても良かった』と思わされました。
とにかく浮気者は不幸になるべし、という方以外には読んでもらいたいです。
とてもオススメします。