洗濯機

靴下

部屋が広くなった気がする。物も減ったし見た目も男っぽいモノトーンカラーが多くなってきた。君の声が聞こえない生活にはいつまで経っても慣れない。僕が台所で料理をしていると、いつも君はご近所の事も考えず大きな声で｢洗濯物出して。｣と言っていた。毎日君が洗濯をしてくれていたから、僕は未だに洗濯機の使い方がよく分かっていない。取扱説明書は君が捨てちゃったし。毎日のように聞いた｢靴下は裏返しのままださないで。｣君がいない今、ぐちゃぐちゃに詰められた洗濯カゴの中には一人ぼっちの靴下が3匹。相方、どこいっちゃったんだろうね。僕も君達も。