掘り下げるより広げる

以前、新しいアイディアが浮かばない時の解決法を書いた時(https://kakuyomu.jp/works/1177354054895092612/episodes/1177354054896917851)、

1.インプットを増やす

2.同じネタでも違う切り口から語る

3.いっそ既存のアイディアを全部乗せする

という、3つの方法を挙げました。

それらはつまり、

「同じ範囲でネタを掘り下げるより、視野を広げる」

ということかもしれません。


例として、ウェブ小説などでよくあるRPG風のファンタジー(現代日本人が異世界に転生・転移するやつも、最初からRPG風の世界に生きている主人公の話も含みます)を挙げます。


自分は、個人的な好みから言って、

・「RPG風の世界での主人公の活躍を描く」というテンプレの範囲内で、

・レベルやステータスや魔法の属性といった具体的すぎる設定に凝りすぎて、

・主人公のすごさのアピールに凝りすぎている

という風に、テンプレの「内側」の内容に凝りすぎた作品には、正直に申し上げるとあまり惹かれません。


それよりは、

・「異世界×ループもの」など、テンプレ以外とのアイディアの組み合わせがある

・異世界でのリアルな生活感が描かれている、本当に弱い状態から主人公がサバイバルするなど、テンプレをひねっている=テンプレの「外」からの客観的な視点が感じられる

という感じで、テンプレ以外の範囲への、作者さんの視野が感じられる作品のほうが好きです。


自分自身、視野が広がっていない時期に書いた作品は自分でもいまいちに感じたり、他の人に見せた場合もあまりいい評価を得られなかったりしました。

その一方、視野が広がった(少なくとも、自分でそう思えた)時期に書いた作品は自分でも気に入っていて、他の人からもいい評価を得られました(そしてそのうち1本は、ラノベ新人賞で2次選考を通過しました!)。


他人の作品の中でも、自分の作品の中でも、既存作を越えるアイディアの広がりを感じられる作品に、自分は好感を持ってきました。

その感覚を言語化すると、タイトルに書いた「掘り下げるより広げる」ということになります。

だから、他のかたの創作のヒントにするため、1つの記事として書きました。


この記事が、1人でも多くのクリエイターの助けになることを願っております。


※2021/02/07、他人の作品の具体例について加筆する一方、自分の例の話を簡略化するなど、リライトしました。

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