幸せのコスパ
「まずは見返りを求めず、自分から他人に貢献しなさい」
そういう「幸せのためのアドバイス」を、何度か見たことがあります。
しかし実際、費やした労力に対して得られる幸せが少なすぎたり、あるいはマイナスだったりする状況は、やはり不幸ではないのか。言い換えると、幸せにもコストパフォーマンス(コスパ)があるのではないかと、自分は最近考えています。
精神的な「労力」や「幸せ」は主観的なものですが、
「こんな苦労の先に、本当に幸せがあるのかな……?」
という疑問が湧いてくるような状況なら、まず幸せではないです。
逆に、
「これをやってる時が一番充実できる!」
と本人が思える状況なら、幸せと言えるはずです。
例えばの話、
・DVを振るってくる恋人や配偶者に尽くす
・長時間労働や上司からの叱責が常態化したブラック企業で働き続ける
・話の通じない高圧的な毒親の機嫌を取る
といった「貢献」をしている人が幸せでないことは、理解していただけると思います。
肉体的・精神的なダメージを常に与えてくる相手や組織のために頑張っても、その結果幸せを得られることより、しんどいだけで終わることがほとんどだと思います(そして最悪の場合、人生自体が終わります)。
逆に、例えば自分は、休日に散歩してコンビニコーヒー飲んで無料アニメ動画を見る(https://kakuyomu.jp/works/1177354054895092612/episodes/1177354055135224571)という、お金も労力もあまりかからない「幸せ」を持っています。
また、自分はラノベ新人賞に向けて数か月かけて小説を書き、そして落とされる……ということを6年以上経験し続けています。しかし、自分にとって「物語を創ること」はお金にならなくても楽しいですし、その過程では良い点を人から褒めてもらえたり、自分自身の成長を感じられたりしているので、労力に見合った幸せは得られている、と思っています。
「幸せのコスパ」なんて言うとけちくさく聞こえますが、実際にそういう「けちくさい」部分が人間の心にあることを認めていい。自分はそう考えています。
この記事が、読者様にとって「割に合った」幸せを探るきっかけになれば幸いです。
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