勇者の剣の作り方
篁 あれん
Prologue
初めまして、僕です。
ここでは、ラリーブルックス著【物理学的ストーリー創作入門】と言う本を、ゴリゴリに噛み砕き、擂って、絞って、飲み込めるまで、僕が徹底的に分析し、勝手に記録していきます。
たまに、凡人の苦悩の叫びも混ざります。
ここで文章を書いている人の中には、知能指数も回転数も高く、理解力に長け、指南書なんざ読めば分かる人も大勢いる。
分からない方がオカシイだろ? あんなに、丁寧に書いてあるのに。
そう思う人もごまんといるのでしょう。
でもね。忘れないで。この世には凡人もいるんです。
それでも、書きたい。
しょうがないじゃない。書きたいんだもの。
という事で、自分がそれを飲み込む為の分析の場として、ここを開設したわけです。
最初に断っておきますが、ここで取り扱う著書が分かりにくいんだよ、この野郎! って話ではありません。
きっとこの上なく、丁寧に、分かるように、細心の注意をもって書かれており、伝わる様に出版されたはずです。
なのに、読む方(僕)の理解が追い付かない。
でも分からないなんて、悔しいし、勿体ないし、一歩でも前に進みたい。
出来れば、支払った2000円+税で、搾り取れるものは全て絞ってやりたい!(このあたりが、凡人でしょうか。いやただの庶民)
もし、同じように感じている方や、読むのは気が進まないけど、簡単に理解できる何か、を探している方がここを見つけて下さり、役に立てるなら幸いです。
ただ、覚えておいていただきたいのは、ここで出た結論が【正解】ではないかもしれないという事。
凡人素人の考えた結末、分析結果が、正しいかどうかには責任持てません。
自分が理解するために、深掘って、もしかしたら自分に都合のいい結論に達している、なんてこともあるかもしれません。
その辺りは、どうかご容赦いただきたく思います。
もし、それはこういう事だよ、なんて教えて下さる方がいれば、願ったりかなったり……。
大人になると、教えてもらえる場所が少ない。
得たものが、正しいのかどうか、確かめる術がない。
何でもっと勉強してこなかったんだ、と言うのは凡人の為にある様な科白だと、この頃痛感します。
まぁ、勉強したからと言って天才にはなれなかったでしょうけど、今より多くの事を理解できる柔らかい脳を手に入れたかもしれません。
でも僕は、諦めが悪い。
典型的な飽き性で、何事も続かない僕が、唯一続けているのが書く事で、幼い頃に褒められた記憶があるのも、唯一書く事なんです。
好きな作家さんが「やりたい事は見付けるのではなく、思い出す事」と言っていたのを、今でも頼りに書いています。
小さい時にやりたかった事、それを思い出せば、自分の好きなことが何なのかを知ることが出来るそうです。
僕にはこれしかなかった。
それが凡人のレベルであったとしても、昔から苦にならず、無意識に書く事でメンタルの均衡を保っている様な、子供だったんです。
そんな僕の生い立ちなんて、読者の皆様には興味もない事でしょうけど、もう少し聞いてください。
年齢は伏せますが、僕は世間でいう良い歳の大人です。
若い頃に十年ほど、とあることがキッカケで病みました。
若かった故に、対処法に目を向けず、ただ只管に生きることに懸命で、浮上するまでの時間は、非効率に流れていきました。
元々、余りいい家庭環境で育ったわけでもなく、家族と離れてからも、警察、病院、法廷、いろんな経験をしました。
あ、別に同情を買おうとか言う話ではありませんよ。
売れるんなら、本にしていつか売ってやりますよ(笑)
今の僕は、いたって健康、元気そのものです。
ただ、浮上のキッカケもまた本でした。
出会ったのは小説ではなく、哲学、心理学、自己啓発。
文字の世界には、人生が好転する種がバラまかれていて、それを拾って集めて、埋めたはいいけど、芽が出なかったりして。
そうやって繰り返しながら、自我を取り戻す頃、やっぱり小説が書けるようになりたい、と思って書き始めました。
最初はブログを利用して、その後小説サイトを複数持って、書くようになりました。
小説賞にも何度もトライし、その度に掠りもせずに落ち、一次通過が関の山。
同じことを繰り返していては進歩がないと思ったんです。
何が必要か? 求めよ、さらば、与えられん。
病んだ時、どうにかなると足掻いた結果、僕の神経系統はボロボロになり、回復まで十年を費やしました。
回り道をせず、すぐ解決策を求めていれば、もっと早くに抜け出せたかもしれない。
それと同じとはいえないけれど、何かが悪いのなら、悪い所を治す薬がいる。
ピンポイントで即効性が必要なのか、広範囲に効く薬が要るのか。
創作においても、同じことが言えるのではないか。
いろんな経験をしてからでないと、そんな当たり前の様な事にも気付けない。
僕とは、そういう飲み込みの悪い人間なんです。
実に残念な感じではありますが、それが自分で、一生僕は僕と付き合っていかねばなりません。
ならば、僕に出来る方法を探すしかない。
ここは、そういう不器用な僕の、研究分析所です。
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