途中まで読んだところでの感想。
中の人であるエリートくんがエリィに向ける目線に安心感がある。
最初こそは「なんでイケメンの俺がこんなデブスに!」と嘆いていたが、突然の事だからこれは当然の心情。基本的に信頼できる価値観を持つ大人であることはすぐに判明する。
しかし話が進むと、エリィへの見方が変わる。デブ「だけど」心優しいレディ、から、おデブ「で」優しいレディ、になるのだ!
意図された表現ではないかもしれない。けれどこの何気なく外見と内面を並列させた一文で、エリートくんと作品への信頼が更に高まった。
エリートくんがエリィを否定しないのもいい。エリィがダメだから改善してやる!じゃないのだ。俺のこだわりがある!なのがいい。変化を応援できる。
他人の外見を土台に反撃もするが、あくまで反撃なので不快感は相殺されていると思う。
外見ネタを主軸に置いた話で、こんなに信頼できる主人公はなかなか出会えない。
このままエリィの体がスリムになっても変わらずにいてくれと願いながら、続きを読んでこようと思う。
キャラが生き生きと動く、躍動する。
作者自身、楽しんで書いているのではないだろうかと思われる。時に筆がノリ過ぎて悪ふざけが過ぎるギャグもあるが、それでも基本的に作者の視線は優しい。
読んでて時に読者がツッコミたくなるような、しょーもない(褒めてます)ギャグの数々。転生もののラノベ、だけど、これは何だかギャグ漫画なんじゃないかとも思う。絵が頭の中で勝手に動くから。
そしてよくある転生もののような、現実社会でうまくいかず死んで異世界に転生してチート能力でウハウハ、みたいな中身のない現実逃避的妄想話でない所が何よりも良い。
これまで生きてきた経験をファンタジー的世界でまっとうに活かし、かつ、また日本に帰れるような気配を感じさせながら物語が進む。
私としてはまだまだエリィと小橋川が分離して欲しくないが、そういうわけにもいかないか。
作者からのコメントで、他の連載と並行してだから更新はゆっくりになるが物語のテンポを良くするとの事。
早く続きを読みたいのはヤマヤマだが、願わくば、急いで風呂敷をたたんで完結させるような事だけはして欲しくない。
四葉先生、お忙しいとは思いますが、待ち続けます!エリィ達をどうかよろしくお願いします!