彼は、英雄とは呼ばれずに

作者 トド

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★★★ Excellent!!!

主人公のジェノは、王道ファンタジーに相応しい、王道な主人公です。
強く、優しく、高潔で、他人想い。読んでいて小気味よい、まさに英雄的な人物です。
でも彼は決して名声や見返りを求めない。
彼が英雄に相応しい人物であることを知るのは、彼の周りの一握りの者と、読者だけ。
ときにはもどかしささえ感じる、どこか不器用なジェノの生きざまと、彼を取り巻く暖かな人物たちとの物語に、ぜひ触れてみてください。
残酷で生々しい描写もありますが、いろんな年齢層の方にお楽しみいただける作品だと思います。

★★ Very Good!!

男は知っている。

自分が英雄などと呼ばれる価値がないことを。

そして、他者も彼を英雄とは語らない。

されど、彼が歩いた跡には花が咲く。

人々の笑顔という、儚いけれども暖かい、そんな花が咲く。


無口だけれども魅力的な主人公が、しっかりと物語を引っ張っている。
若干物語の前半に周囲の環境の説明にあたる文章が詰め込まれ過ぎの感はあるが、文章自体は丁寧で、読みやすいので、本筋のストーリーのテンポが崩れる程ではない。
主人公とそれを取り囲むキャラクター達の関係性が美しく、ときにハラハラ。ときにドキドキ。ときにきゃあきゃあと叫びたくなる。
無口系主人公が好きな人には特にお薦めの良作。

★★★ Excellent!!!

物語は異世界ファンタジー。
魔法が貴重な存在となっており、既に冒険者も昔のような大冒険などという風潮が落ち着き、やや落ち着いた感のある時代。

エルマイラム王国の首都、港町ナイムで起きた、父子を襲った猿のような魔物を巡り、自警団がその相手を追っている最中。
冒険者であるが、自警団に協力しているジェノを中心に物語が進みます。

何を考えているか分かりにくい寡黙なジェノは、自警団と魔物を追っていく中で、途中からとんでもない行動で周囲を混乱させ、己の立場を危うくするという、裏がある主人公らしい展開にを見せます。
また、そんな中で、行きつけの料理店の店員達、自警団に冒険者ギルド、そして旧友などを巻き込み話は進んでいきます。

一章(31話まで)は街の中だけで完結する、と書くと小さい話、と思われるかもしれません。
ですが、そこに詰め込まれた優しさ、葛藤、苦しみ。そして各々の強い想いは、とても人間模様がしっかり描かれていて、読み応えあるんですよ!

しかもですね。
主人公ジェノ君にひとつだけネタバレすると、いい奴。うん。いい奴なのよ。
こういう主人公堪らないです!!

現時点でも話はきっちり纏まっていて、すっきりと読める本作品。
是非手にとっていただきたいと強く言える逸品です!

最後に。メルちゃんがんばれ!!\\\\٩( 'ω' )و ////