収束する種

naka-motoo

拡散する種の責任など誰も取れはしない

 ▲▲なワード。


 異世界

 転生

 魔王

 チート

 俺Tueeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeee

 異能


 拡・散


 世の中を拡散させてどうするのだ。

 よい種を拡散するなどという発想もそもそもが本当によいか悪いか曖昧なままに判断した種が拡散された結果あちこちに生えまくる草木をおりする人員がおらずしてどうやって責任を持つことができるのだ。


 異・世・界


 それは赤子ですら思考せずとも「やめておけ」と即答できるような世の事実をねじ曲げて一部の者にのみ都合のよい世界を都合のよいあり得ぬルールで作り上げた虚構の世界。


 いやそれはホンモノだと言い張るのならばちょっと止まって再思考するとよい。


 いや、無理やりに忘れ去ろうとしていた事実を、思い出せといえばよいか。


 たとえば、『地獄』というとんでもない異世界が事実・現実として存在するではないか。


 死せばもれなく閻魔大王と対面するであろうが、死せずともこの世には顕現した地獄があるではないか。


 いじめや

 虐待や

 虐殺や

 テロや

 戦争や

 病気や

 理不尽な犯罪や

 災害や


 もし本当に本気で異世界に逝きたいのならば、ひょい、と日常にある境界線を超えるだけでよい。


「やめなよ」


 と一言、いじめられている子のいじめをやめさせようと声を上げれば、即座にあなたが身代わりとなって『いじめ地獄』という異世界に召喚されることだろう。


 寿命が延びた。

 けれどもそれは天寿では決してない。


 本来なかったはずの生体をまるで異世界の自己実現欲求程度の軽き理由づけで誰かが勝手に決めた決まり事でもって作り上げた不自然なそういうモノで人間を救うと言いながら、それは致死量を超えたドーピングであるがために却って死なない、というだけの状態。


 平均寿命を延ばしたところで平均天寿を延ばすことなどできぬ。

 人間の領域ではないから。


 信念ごとき程度のもので普遍性など実現できはしない。


 そもそも正誤というものははるか昔から定まっているのに、『やだやだ』と駄々をこねる者たちが自分の嗜好を満たすためだけに様々な理屈をつけて『正しいこと』を排除し続けてきただけの話だ。


 信念や価値観や世界観と呼ばれる、とどのつまりは人間の思考と嗜好に支配される『わがまま』が『誤』であった場合、世の中全員を巻き込んで破滅に突き進んでしまうことにもなってしまう。


 本当に、本気で世を救う気があるのなら、極めてシンプルで分かりやすい話で、『正しいこと』をして『誤ったこと』を反省・修正していくしかない。


 異世界へ転生するまでもない。


 人為的な人工の屁理屈で摂理というものをカムフラージュして原型を止めないぐらいにぐしゃぐしゃにしてしまった、ここが。


 この世が。


 既にあり得ぬ異世界なのだから。





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