フリーコース〜物語を自分で決めるRPG遊んだら異世界転移してました〜

@yu84

プロローグ

村上ダイキは、ゲーム機を下ろして、ため息をついた。


現在クリアしたゲームも、簡単すぎて、すぐに終わってしまった。

大学の勉強の合間にできるように買っていたソフトだったが、暇つぶしにもならなかった。

子供の頃から21歳の現在までゲームをしてきた彼にとっては、どのゲームも退屈なものであった。


なにかスリルのあるゲームをしたい、

ダイキはそんなことを考えていた。


すると、自分の机に置いてあったスマホの音が鳴った。


なんだろう、、音が出ないように設定してあるのに、、

と思いながら、ダイキは自分のスマホを開いた。


メールが届いていた。

「おめでとうございます、あなたは

我が社の新アプリの体験者に選ばれました!」

と書いてあった。


そういえば、と思い出す。

今終わったゲームを買った時に、まだ開発中のスマホ用アプリの体験版を抽選で100名様が遊べる、的なものに応募していたのだった。


メールには、アプリのダウンロードのURLが貼ってあったので、迷わずクリックする。


どうせつまんないんだろうなーと思いながら、ダウンロード中の画面を見る。


すると、ダウンロード終了後Free-Corse!(β版) というゲームのタイトルが表示された。


下に、play と表示されたので、押した。


次の瞬間、ダイキの意識は飛んだ。


周りは真っ暗闇に包まれている。すると、目の前に、白い服を着た金髪の女性が立っていた。


女性は言った。

「この度は、プレイいただきありがとうございます。私は、あなたの専属ナビゲーターのアリシアです。

ではまず、ストーリーを決めてくださいませ。」


「ええと、ストーリー?ていうかここはどこですか?」

ダイキは思わず尋ねる。


アリシアは笑顔で答えた。

「ここは、チュートリアル画面です。

あなたはこれから、ある世界で暮らしてもらいます。そこで、

あなたが考えたストーリーを基に、私たちがゲームを作ります。」


言っていることはよく分からないが、とりあえずストーリーを考えろということか。


「大まかなのでいいの?」

「はい。大丈夫です。あなただけのフリーコースを作りますよ!」


さて、どうするか。

ストーリーなんか考えたことないから分からない。


そこで、適当に、

「じゃあ、勇者の成長の物語、とか」

「わかりました。」


アリシアが承諾すると、目の前が光り輝いた。


そこでまた、ダイキの意識は途絶えた。

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