昔、確か『レース鳩0777(飯森広一、秋田書店、敬称略、なお0777はアラシと読む)』だったか。ハヤブサは、普通は鳩より遅いが急降下したらずっと速くなるというくだりがあった。 本作の登場人物質は、とりわけ主人公は猛禽類さながらであろう。わずかな緊張感の喪失が命にすらかかわる世界でゴールを目指す姿はもはや急降下だ。 詳細本作。
ツールも大詰め。シャンゼリゼ大通りを走る花の舞台。マイヨヴェール(ポイント賞)をほぼ手中に収めたチームにまさかのアクシデントが襲いかかる。傷だらけの体で手に入れたのは、栄光だけではなかった。これは紛れもない、一人の男の人生を賭けた戦いである。
ツールドフランス最終日。闘いとお祭りの終焉。選手達にとっての長い闘いが終わる最後のバトル。その雰囲気がこの短い話にしっかりと表現されていました。知らない人にこそ読んで欲しいと仰っている通り、こちらの物語で、ぜひツールの雰囲気を味わって下さい。
作者様の自転車レースについての知識がすごく深い!なのにしっかりレースの状況を知らない人にもわかるように書いてくださっているので、するすると読めてしまいます。読み終わった後には、なんだか自転車レースに詳しくなった気分★新しい知識も得られて、レース展開にも手に汗握る素敵な作品です!
ツール・ド・フランス2020に出場している。23日間かけて21ステージを争う長丁場も、ついに最終日を迎えたスリリングなレース描写。スポーツ部門にふさわしい内容でした。