エピローグ
いつも、遠くから見ているだけ。
私のことを好きになってくれる人なんて、絶対にいないと思っていた。
うじうじオドオド、引っ込み思案で。
そんな自分がキライだったあの頃。
でも、間違いなく彼との出会いが。
私の世界を……
そして私を変えるきっかけをくれたんだ。
誰もいない放課後の教室。
一緒に笑った保健室。
その一瞬は、永遠に色あせない。
大切な想い出は胸の中に。
私は新たに歩き出す。
変わらないことが大切な場合もあるけど。
変わっていくことが大切な場合もあると思う。
季節が移りゆくように……少しずつでいい。
自分自身を好きでいられるような、そんな人になりたい。
今日は、大切な記念日。
早紀にとっても、私にとっても。
新たに始まる物語の、最初の1ページ。
まずは、友人代表のスピーチに挑む、私の第一歩だよ。
早紀、待っててね。
私は心の中で大きくうなずいた。
そして、聖也くんの大きな手に包まれながら。
私は、今。
新しい一歩を踏み出した。
seventeen。 花奈よりこ @happy1023
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます