古典文学や伝承、民話や説話など、有名な物語について、解釈や分析が淡々とつづられています。作者さんの豊富な知識がにじむ怜悧な筆致が、読んでいて心地いいです。個人的にお気に入りなのが、『狐と狸と説話集』です。漠然と抱いていた狐狸に対するイメージが変わりました。
十分なリサーチによる解釈と分析が行われており、私ごときが口を挟む余地はない西行にたいする文献、あるいは論文のひとつとして、ここに長く残しておきたい素晴らしい代物