8. グローサー・パンター中戦車(注意! 本編4章のネタバレあり!)

注意!


本編4章の重大なネタバレを含みます!!


ご理解の上、ご覧ください!
























 解放戦争はじめての正規軍同士の会戦、シュトゥルムガルトの戦いにて、抜群の機動力で敵陣中央突破に成功し、決定打を浴びせた汎用的な中戦車。

 そんなスコーピオン自由軍陸軍第一装甲連隊にて活躍するGroßerグローサー・ Pantherパンター(大パンテル)中戦車の紹介です!



【性能諸元】

◎サイズ

車体長:6.27メートル

砲身長:6.25メートル(71口径8.8センチ砲)

全長:9.06メートル

車体高:1.71メートル

全高:2.85メートル

車体幅:1.97メートル

全幅:2.97メートル

重量:38トン


※参考 V号パンテル中戦車(第三帝国国防軍・政府親衛隊)

車体長:6.87メートル

砲身長:5.25メートル(70口径7.5センチ砲)

全長:8.66メートル

車体高:1.71メートル

全高:2.85メートル

全幅:3.27メートル

重量:45トン


◎武装

●主武装

71口径8.8センチ砲(ワンピース型砲身。マズルブレーキなし)

※装弾数:56発

※弾種:徹甲弾(平均貫通力200ミリ)、榴弾


●副武装

主砲同軸機関銃、車載機関銃、近接防御兵器


◎車体装甲

正面上部:100ミリ(傾斜60度)

正面下部:65ミリ(傾斜60度)

側面:60ミリ(本体垂直装甲)+60ミリのサイドスカート(曲面追加装甲板)

背面:50ミリ(傾斜30度)


◎砲塔装甲

正面:130ミリ(傾斜50度)

ザウコップ防盾:100ミリ(傾斜80度)

側面:70ミリ(傾斜30度)

背面:50ミリ(傾斜30度)


◎機関

電気モーター

使用電池:バウムバッテリー750kW(定格出力、1020馬力)


◎速度

最高時速65キロ(整地)

最高時速60キロ(不整地)


◎乗員

1.車長 2.砲手 3.操縦手 4.通信手 5.装填手


【解説】

◎概要

 スコーピオン自由軍陸軍において、汎用的な主力戦車に位置付けられる。走攻守のバランスが取れた中戦車。


 第三帝国のV号戦車パンテル改装案をベースにしている。もちろん設計者は、スコーピオン重工技術顧問マリア・フェルディナン・ピエヒ技師。元となった改装案も、彼女の設計による。


◎火力

 中戦車としては破格の火力を誇る。どのくらい破格かと言うと、グローサー・パンターに搭載された71口径8.8センチ砲は、もともと国防軍のティーゲル・ツヴァイ戦車の備砲だった。10.5センチ砲を搭載したティーゲル・ドライの登場まで、世界最強の戦車と恐れられた重戦車の砲である。

 そもそも8.8センチ砲アハト・アハトは本来対空砲であったが、後に戦車砲に転用され、その砲口初速の速さと、それに起因する装甲貫通力の高さによって、一時期無敵を誇っていた。次第に敵戦車の装甲が強化されると、無敵とまでは言えなくなるが、依然として特徴的な発砲音を聞くだけで震え上がる敵は多い。


 なお、祖先にあたる第三帝国のV号戦車パンテルの砲は、70口径75ミリ砲であったが、F型と呼ばれるモデルについては、砲塔が通常のパンテルよりスリムな小型砲塔シュマールトゥルムに変更され、砲はより大口径で砲身長の長い71口径8.8センチ砲を搭載する計画であった。戦局の悪化などから、F型は結局完成に至らず、計画のみで終わってしまうが、マリーはこのF型をもとに電動戦車たるグローサー・パンターを設計した。


◎装甲

 中戦車としては相当な重装甲を誇る。

 車体正面上部は、傾斜60度の100ミリ厚装甲であり、実質装甲圧は200ミリ。砲塔正面は、実質装甲圧202ミリ。長らく西側連合軍最強の対戦車砲だった連合王国軍の17ポンド砲の平均貫通力が約200ミリなので、これにぎりぎり堪えられるかなあ……という程度の防御力を持つ。車体側面についても、スコーピオン超重戦車譲りなのか、サイドスカートを備えるなど相当に堅牢な防御力を有する。また、前述の通り、元となったパンテル戦車の砲塔より小型の小型砲塔シュマールトゥルムを採用しており、被弾面積が減少している。

 だが、あくまで中戦車なので、敵の重戦車と真正面から殴り合うような強靭さは持ち合わせていない。たとえば、ガーリー軍のマレンゴ重戦車は、17ポンド砲をはるかに凌ぐ120ミリ砲を備えているため、この徹甲弾の命中はすなわち貫通を意味する。そのため、基本的に後述する機動性を活かし敵の側背を突くことで、真価を発揮する。


◎機動性

 バウムバッテリーは750kW(定格出力、1020馬力)の性能であり、重量も設計ベースとなったV号戦車より7トン軽く、最高時速60キロ台という快足を実現している。加速力もあり、小回りも比較的きく方である。

 余談だが、完全な電動戦車であるため、ガソリンエンジンなどに比べて静粛性が極めて高く、シュトゥルムガルトの戦いでは、機動性と静粛性という車両性能が大規模な夜襲を成功させる一因となった。


【モデル】

V号戦車パンターF型:通常思い浮かべられるパンター戦車とは少し違った見た目で、砲塔がきゅっと小さいのが萌えポイントです! 気になった方は、ぜひ検索してみてくださいね!

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