その花火は恋のプラシーボ🎆

 無月兄先生の代表作『初恋と幽霊』シリーズからのスピンオフ作品。でもシリーズを読んでなくても楽しめるようになっていますよ、さすがです♪

 高校生時代の泉ちゃん目線。
――文化祭終了を告げる打ち上げ花火が上がった瞬間、手を繋ぎそれを見ていた二人は結ばれる――

 その噂、実はデタラメなんですぅ。だって、泉ちゃんたちが文化祭を盛り上げるために作った急ごしらえの噂なんだもん。

 でも、どこでどうやって知ったのか、小学生の女の子藍ちゃんは、大好きな高校生の有馬優斗くん、通称ユウくんに試そうとします。それはもう真剣に。

 プラシーボは偽薬効果と呼ばれるモノ。何の薬効もないニセの薬を、『これは〇〇(病名)の新薬です』と言って患者に飲ませると、何割かの人に、説明した効果が現れるというのです。

 このニセの噂も、藍ちゃんが真摯に信じて、恋の成就に向けて努力を続けていければ、噂通りの結末になるのではないか、と思ったりします。

 藍ちゃんと泉ちゃんの会話は必読ですよ♡

 

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