執着の詩
どれだけ頑張っても体内に取り込めない。
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暇を潰す為に買う黒々とした小さな球体入のソレは、なんとたったの540円だった。飲料としては安いだなんてとても言えないけれど、この時間を消費する為ならいくらだって良かった。どれだけ愛しても足りない女子高生のわたしたちは、そんなつもりもないのに平成時代に留まっている。たぶん、永遠に。
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「変わるのは、元号だけで良かったのに」
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寂しくて、浸ってみる、その度に、ここはわたしたちを受け止めるには狭すぎるんよと、どこからともなく聞こえてくる。
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眠る夢を見ていたい。
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眠って、目覚めてから目覚めて、嗚呼これは夢かと気付いた途端にあまねく命で汚されてしまいたい。もういいやと、まだ物体が底に残る容器はだれのものでもなかった。感情が、こんなふうに可視化されれば楽なのにね。プラスチックって燃えるんだっけ、と足を止めて、どっちの箱に捨てたかは忘れました。
腹の底でおよぐ魚 明 @may89
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