すごく話が上手な人っていますよね。なんか、全部言ってる事正しく聞こえる人。信じたくなっちゃうことを言う人。でもね、あんまり素直に聞き入れすぎたら大変なことが起こるかも!?という事を教えてくれるホラー短編小説です。読み方によればファンタジーにも読めるところが、面白いと思いました!
正義感の強い男が、美しい女神に洗脳され、制裁を与えいく……。自分の信じている正義、自分の信じている神、ちょっと危ない方向に行ってしまいそうですね……。洗脳を客観的に見ている、恐くて深い作品です!
俺の名前は正義。名前の通り正義の塊だ。ある日突然女神が俺の舞い降りたんだ。Uターンの使い方、うまいです。
心の奥底でくすぶっている本音というものは、やはり誰にでもあるんですね。もちろん私にもあります。それはどんなに強く閉じ込めていても、やがては自分に語り掛けて来るのでしょうか。私の目の前に現れる”もう一人の自分”はどんな姿をしているのだろうと考えさせられる、少し怖くて面白い、非常に文学的な作品です。
正義感を買われ女神にスカウトされている主人公。悪魔? とか、妄想? とか懐疑的になる冷静さはあります。神の力を得て正義を実行するのか、スカウトを断るのか。固定観念は打ち砕かれ、とうとう。Uターン、するしない、どっち!そんな選択を迫る小説ではないかもしれません。(それでレビュー?)
男は美しい女神に誘われ、正義を行うために進み始める…でも、正義とは何なのか。女神の正体とは何なのか――?すぐに読み終わるけれど、余韻を残す短編です。