ぱっと札が開くように出だしでキッカケを投げてくる謎めいていてまた、車で移動しているというのもよいのですよね。すこしづつ、すこしづつ情報を開示してゆきぐっと盛り上げて、すっと消えるように終わる。雪が降りはじめ、手に落ちて解ける。ラストの描写から受ける印象とマッチしていて憎い演出です。ちなみに、わたくしならなかったことにして忘れます。
わたしの彼は二十四という若さでこの世を去った。死因は睡眠導入剤を服用してのガス中毒。閏年の二月二十九日。なぜ、死んだか。その前になにがあったか。知らないほうがいいことはありますね。
陳腐な言い種ながら、謎は謎のままが美しい。または、伝説をして伝説たらしめよ。 そんな通り一遍の文句も場合によっては重要な意味を持つ。それでいて、扉があれば人は開ける。 詳細本作。