50日目 ハンバーグはレトルトだった
ポイタイン支社のプロスペロさんが仕事中にこんなことを話しかけてきた。
プロスペロさんは仕事中に平気で通話してくるのでちょっとハラハラするコタンだった。
『ウチの会社、上流階級向け食堂も経営してるの知ってます?』
もちろん、コタンは知っていた。
立地が本社に近いこともあり、何度か給仕として手伝いに行かされたことがあったからだ。
魔術師志望の
ちなみに当然ながら出張手当などはなかった。
『その看板メニューの
「知らないです。オリジナルじゃないんですね」
『とある店でその
「聞いてるだけで吐きそうです」
実際にコタンは気分が悪くなってきていた。社長のしつこさエピソードに、常識離れした人間性というか、暗い不気味なものを感じたのだ。
『で、その店もとうとう根負けして、レシピを教えてくれたんですよ。誰にも教えないでくださいねって言って』
「ほう」
『そしたらなんと、その
「えっ……」
誰でもすぐに買えるものを、3年間も通ってレシピを聞き続けたとは。
『ま、我々はその程度の舌の社長に仕えてるってことです』
プロスペロさんはそうまとめた。
しばらくしてコタンは、だんだん
全自動戦術型ネクロマンシー ~100日後に崩壊する魔術系企業~ ODANGO WORKS @odangodragon
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