甘く濁るスメル

金玉エクリプスと双頭のプラナリア

あれはまだ水分子の構造を理解していなかった頃の話。（H2O≒H2回でオケラになる＝女性系の費用対効果）

師匠に呼び出しを食らい「各自裏風俗に潜入後サウナへ集合。その後はキャバだ！」とのどうしようもないクズみたいな命令を賜った日の事。

無難にNK流でお茶を濁し（当然怒られた）サウナに向かう。師匠は裏風俗とか言っておきながらニューハーフヘルスで合体してきた後だった。阿呆だこの人。

その日のメンバーには空手家のグマさんという方と、ドMのモグさんという方がいて、俺も噂は聞いていたが会うのははじめて。

サウナの脱衣場で服を脱いでいると、グマさんがこっちを見てニヤニヤしている。

グマさんどうしたんすか？

「キミ、若いし細いねー。色も白いし毛が無かったら女みたいだなー。」

グマさんは空手の指導に熱が入りすぎて男女どちらも性的な意味で血塗れにした伝説を持つ方。

いやいやいや、グマさん。向こうにもっと貧弱そうな子いますよ。あっちの方が気持ちいい、もとい指導のしがいがありますよ。

「マジ？どこ？あ！キミ分かってるねー。素質あるよキミ。」

素質って何の素質だ。そんなんイラン。

「キミ、俺今からアッチ行くけど、その前にいいモノ見せてやるよ。」

グマさんは全裸で仁王立ち。何をするのかと思ったら…ぶらんぶらんしてた金玉が消えた！

コレってコツカケですか？

「よく知ってるねー。中々ちゃんと出来るヤツいないから、出来るってヤツがいたら正面から叩けよ。」

よく分からない対処法を教えてくれた。

そんなやりとりをしているとモグさんが嬉しそうにパンツの中を覗いているのが目に入った。アブナイ。この人は別の意味で危険そうだ。

「愛って素晴らしいよねえ。」

いきなり何を言うのか？

「愛はね、形に変える事は難しいけど、その痕跡を残すことは出来るんだよぉ。」

どういう事ですか？さっきから嬉しそうなのは何かあるんですか？ピアスとか？

「うふふ。これね。女王様とボクの絆なの！」

覗き込むと縦に避けた陰茎。俺ボーゼン。

「羨ましい？羨ましいでしょ？こうやってね。残せるんだよ。」

衝撃の余り固まっていると、師匠がやって来て「お前説教な」と俺をミストサウナへ引っ張り込む。

「どう？凄いだろアイツラ？」

ニヤニヤしながら聞いてきた。この人は俺を使って楽しむ為に今日呼び出したな。

タイラントへ、刺激が強すぎてキャバ行く気なくなったんですけどと言うと、

「アカン。そんな時こそ美人さんと話して触って握らせるもんだ。」

という本気でダメ人間な返答が。

衝撃が甚大で、飲み始めて早い段階で寝るというこれもまたダメな野郎のパターンを踏襲して、くそったれな一日は終わったのであった。