【第１６章登場人物】

【地図】ヴァナヘイム国（１６章修正）

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帝国暦３８４年５月９日、ヴァナヘイム軍（討伐軍）総司令官・ムール＝オリアン中将は、自らが立案した作戦を発動させます。

第１関堤、A・B砦に分散した反乱軍に即して、絶妙な時間差での分散攻撃です。

討伐軍としては、やや複雑な動きを要求されるため、この作戦案について、概要を図面をもって解説いたします。

【イメージ図 ①】ノーアトゥーン郊外の戦い

この先、オリアン中将の策が決まるか、対する反乱軍司令官・アルベルト＝ミーミル退役大将がどのように応じるのか、イメージを膨らませていただけたら、幸いです。

【作者からのお願い】

「航跡」続編――ブレギア国編の執筆を始めました。

宜しくお願い致します。

【予　告】

次回、「看破下」お楽しみに。

Ｂ砦から兵馬の突出がいつまでも見られず、暇をもてあましていた臨時尚書と王城守備隊の女性士官たちは、紅茶を片手に焼き菓子を楽しんでいた。

この典雅な将軍は、帝国式の喫茶をこよなく愛しているのだ。

戦場でもそうした余裕を見せる中年指揮官には、彼の端正な顔立ちも相まって、シグニュー＝ノルデンフェルト中佐をはじめ女性士官たちも相好を崩しがちであった。

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