第16章 虚蝉

第16章 主な登場人物

第16章 主な登場人物

※第15章までのネタバレが含まれているので、お気をつけください。


==〖ヴァナヘイム国〗 =======


【反乱軍】


◆アルベルト=ミーミル

ヴァナヘイム国軍退役大将。

卓越した用兵指揮能力を持つ35歳。

黒鳶色の髪に中背ながら引き締まった体格。

旗印は「咆哮する狼」。

帝国軍右翼を完膚なきまでに叩きのめし、一時はイエロヴェリル平原諸都市を取り戻す。しかし、態勢を整えた帝国軍による物量に物いわせるようなやり方の前に敗れた。

両国停戦後、王都に帰還すると同時に軍務省関係者に捕縛され、郊外湖畔の官舎に幽閉される。


◆スカルド=ローズル

ヴァナヘイム国軍中将。

ミーミル麾下において副司令官を務めたが、帝国戦終結後、閑職に甘んじていた。

誠実で勤勉な性格。


◆ シャツィ=フルングニル

ヴァナヘイム国軍少将。

ミーミル麾下において参謀長を務めたが、帝国戦終結後、閑職に甘んじていた。

神経質で短気。



【ヴァナヘイム軍 各省庁】


◆ヘズ=ブラント

内務省次官。49歳。

北方の領土に伝手がなく、帝国襲来時、王都から逃げそびれる。

ギャラールの別荘へ逃げ込もうと馬車に乗りかけた時に、王都の北門で数多の民衆が折り重なって倒れる事故が起きた。

北の所領リンドに逃げた内務相・ヴァーリ=エクレフに代わり、審議会を司るようになる。


◆ヴァジ=ヴィーザル

軍務省のトップたる尚書。クヴァシルの上官。

地位は大将。

過激派民衆の凶弾に倒れ、北の自領ヴイージにて静養していたはずが、ヴァナヘイム軍が優勢になると王都に舞い戻る。

クヴァシルの斡旋あっせんにより講和の流れに傾いていた審議会の流れを喰い止め、再び帝国との徹底抗戦に導く。

その後、ヴァ軍が劣勢に陥ると、北の自領へ再び逃亡。


◆ケント=クヴァシル

ヴァナヘイム国 軍務省次官。

地位は中将。

愛煙家(シケモク)45歳。

ひょろりとした背格好。

優れた知見や稀有の軍政能力を有するが、己の風采に頓着しない。

ぼさぼさ頭、擦り切れた袖もなんのその。

身なりも相手の心情も無頓着なため、どの省庁でも嫌われ者。

帝国の刺客によって往来にたおれる。

行きつけのバル・クワスのママ・レリル=ボーデンたちによって救助され、名医・ダイアン=キェーフトの治療を受けるも、意識を取り戻してはいない。



【ヴァナヘイム軍(討伐軍)】


◆エーミル=ベルマン

ヴァナヘイム国軍中将。

芸術の街グラシル周辺を治めてきた領主であり、第2師団長を務める。

短気で粗暴な内面を押し隠すように口髭を整えた上品な容姿。

兵学や故事はおろか、音楽・絵画方面にも素養がある。

帝国砲兵に攻囲され、オーズ・ブリリオート・ヘイダル等、多くの将兵が戦死したストレンド郊外の戦場から、傷を負いながらも奇跡的に生還。


◆ ムール=オリアン

かぎ鼻が特徴のヴァナヘイム国軍少将。

これまで対帝国戦をくぐり抜けてきた。

当初、ドーマル総司令官が局地的な勝利を挙げた際、その意向に従う姿勢を示す。

ヴィムル河流域会戦での退却時は上流組を率い、ミーミル連隊によって九死に一生を得る。

イエロヴェリル平原追撃戦では、オーズ隊により街道を遮断され、前進を阻まれる。

麾下に旅団規模の編成を維持したまま、停戦を迎えた。


◆オジエ=アヴァロン

ヴァナヘイム国軍将校。

討伐軍編成の際、准将に昇進。



【ヴァナヘイム国 宮殿】


◆アス=ヴァナヘイム=ヘーニル

ヴァナヘイム国国王。

痩せ型でいつも顔色が悪い。

政戦とも冴えないが、庭園造りが趣味。

帝国に和平という名の降伏をしてからは、いよいよその風采は冴えない。


◆シグニュー=ノルデンフェルト

宮殿ほか王族の身辺を守る女性兵・王城守備隊を率いる女中佐。

兵力不足のため、ベルマン麾下として内乱鎮静に駆り出される。




==〖帝国〗 ===========


【帝国東征軍】


◆ズフタフ=アトロン

帝国陸軍大将。

帝国東征軍・総司令官を務める。

白髪白髭、朴訥ぼくとつとした69歳の老将。

ふさふさとした口髭、もそもそとした喋り方。

野暮ったさが抜けず、付いたあだ名は「農夫」。


◆セラ=レイス 

帝国陸軍少佐。

右翼第3連隊(アトロン連隊)⇒後方予備隊大隊長を経て、帝国東征軍参謀部に返り咲いた。

紅毛にあおい眼、長身が特徴の26歳。

帝国屈指の作戦立案家。

先々を予知し、物事の本質を見抜く怜悧れいりな眼を持つ。


◆リア=ルーカー

ブリクリウ子飼いの帝国陸軍中将。62歳。

ヴィムル河流域会戦に端を発する「懲罰人事」により、副将の地位に就く。

片眼鏡チェーン、左胸に踊る太いモールほかブリクリウ派閥一の装飾過多な将校。

レイスのなかでは、査問会当時から「キンピカ少将」のまま。

アトロン総司令官による人事刷新により、総司令部から外された。

帝国軍中央第1師団を率い、ケニング峠でミーミルと一戦交えるも、陣立て合戦からして後手に回り惨敗。


◆コナン=モアナ

ブリクリウ子飼いの帝国陸軍准将。禿げ頭の51歳。

ヴィムル河流域会戦に端を発する「懲罰人事」により、参謀長の地位に就く。

レイスのなかでは、査問会当時から「禿頭大佐」のまま。

アトロン総司令官による人事刷新により、参謀部を罷免された。

東征軍中央・第7旅団を統べるも、ドリス城塞ではミーミルによる火計の前に惨敗。

出世の見込みがなくなった黒狐ブリクリウ派から、農夫アトロン派へ鞍替えを目論む。


◆ロビー=フォイル

帝国陸軍准将。

ノーアトゥーンの南に点在する関堤や砦を管轄していた。



【東都 ダンダアク】


◆アルイル=オーラム

帝国陸軍上級大将。

帝国宰相の嫡男(ネムグランの正妻クリーナの連れ子)にして東岸領の総統。

東征軍のオーナー。

肥満体で醜怪な容貌から、「歩くラード」・「脂身」・「肉塊」など陰口が絶えない。

無類の女好きな32歳。


◆コナリイ=オーラム

帝国宰相の娘。10歳。

父に似ず、淡い金色の髪と白い肌を持つ少女。




【作者からのお願い】


「航跡」続編――ブレギア国編の執筆を始めました。

https://kakuyomu.jp/works/16817330657005975533


宜しくお願い致します。

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