夜の独り言

二日目の夜

残業の日は、帰り道にコンビニに寄ってビールと肉まんを買って、食べ飲み歩きをしながら帰る。毎日頑張っていが、特に頑張った日には自分へのご褒美。いつものご飯より何倍も旨く感じる。

残業の帰りとは言え建物には光があるおかげで深夜でも少し明るい。そういえば、残業してるとき向かいのビルの窓も明るかったな。誰か残業してたのか。この光は同情もんだな。世の中のカップルは、この光を「夜景」として楽しんでるのか。はぁ、羨ましいもんだ。こちとら、この光の中で生きるために働きまくってるってのによぉ。

家に着くころには、肉まんもビールもなくなってる。家に帰ってきても、やることはない。風呂入って寝るだけ。まじでつまらない人生だな。早く帰れた日にはネトゲでもするが、最近は残業続きで、なかなかできない。というか、自分の時間がほとんどないな。起きて働いて寝る、この繰り返しだ。給料も衣食住が出来るくらいで、自分の好きなことに金なんてかけれねえよ。生きていくので精いっぱいだ。でも、学生時代の知り合いは合コンだの旅行だの人生を謳歌している姿は羨ましい。大人になればなんだって出来ると思ってたが、甘い考えだったな。

明日も仕事だ。働くのは嫌いだが生きるためには仕方ないか。……本当につまらない。勉強も運動も生き方も平均、いや、平均以下だな。でも仕事は怒られない程度にはできるようになったか。そこは自分の成長だよな。ま、そんな成長も少し経てばどうでもよくなるだろ。

もし過去の自分に会えたら、謝りたい。すまない、お前の理想の大人にはなれなかったって

聞いてくれてありがとな。明日も早起きだから寝るわ。

そうだ、終わる前に一つ聞きてえことがある。大人ってなんだと思う。みんなが考える大人ってのは何だ。もし暇があれば教えてくれ。