ZOK・炭酸ガール

うさぎ

第1章

 面白い人間になろうとは、思ってもみなかった、そんなことを口に出してみるとものすごい嫌悪感で、胃液が煮立ってきたので、私はそうなりたかったのだと分かった。若干25才、若干じゃないか。

 中国香港で医学部に進んでからは、良くもわからないタンパク質の話とか、免疫系の話とか受けていても、私の頭によぎるのは日本にいる彼氏のことだし、先に働いている彼に、日本に帰るたびにご飯をおごってもらうと、何だか何だろうねって気分にもなる、口にも出してみる、ちょっと悲しそうにする春桃ちゅんたの顔を見ると私も「ご飯代とか男が出すのって、まだやるの?」とか言ったことを後悔するけど、ああごめんなって顔するんじゃなくて、私の気に触れないような、私の考えもつかない感じで、かっこよく受け流してくれても良いんじゃないかなって、思う。春桃は、優しい。

 

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ZOK・炭酸ガール うさぎ @ssuqqe

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