「傷つけられるAI」という、難しいテーマを取り上げた作品です。ハームドロイドというAIをめぐる市民運動、彼らが消えてしまうときに何が起こったのか。世界に必要だったのはなんなのか。うまく説明できないんですが、短編SFらしい、いい感じに後味の良くない作品です。
もし、世界に『差別されるために作られた存在』がいたとしたら?バーチャルとAIの力のよって神の如き所業が実現した世界でも、『人間の心』はまだ制御などできやしない。争うこと、群集心理で自分の意見を失うこと、なにかを好きになること。どれもまだ、人間の持ち合わせた『感情』だ。完璧な神などいないこのせかいので、果たして未来の感情は、この中で描かれたものにたどり着けるのだろうか?