『小さなお話し』 その31

やましん(テンパー)

『政敵』

『このお話は、フィクションです。この世界とは、なんの、関係もありません。作者の妄想による、幻の世界です。現在、困難な、病気と闘っている、あらゆるみなさまに、お見舞いと、エールを送ります。早く、よくなりますように、ひたすら祈ります。やましんち付近でも、インフルエンザのこともありますが、マスクも消毒液も、一切入手できない、異常状態です。まして、入荷する様子もありません。持病が多く、なにかと病院通いが多いやましんも、いくらか、(かなり)心配では、あります。先行き、ちょと不安です。』



        🌞



 どこかの、異世界。


 『大宙歴2550年…………』である。


 この宇宙の人類は、未知のウイルスに襲われていた。



 大統領


『内外の敵対的勢力は、この際、徹底的に叩け‼️ 戦闘不能状態にせよ!この、ウィルスをうまく利用せよ。もちろん、最終的には、ウイルスも駆逐せよ。そこは、やり方の問題だ。次回選挙にも有利に働くように、うまくやれ。うまくやれば、まとめて、敵はすべてかたずく。』


 側近1 (政権ナンバー2)


『大統領、目に見える奴は、だれでも、なんでも、抹殺しますがね、目に見えないやつは、なかなか、困難です。』


 大統領


『それを、そうするのが、諸君の仕事だ。できないなら、くび。』


 側近1 (最大のライヴァルだが、気に緩みあり。)


『じゃ、あなた、ここに、きゃつらを、引っ張り出してくださいよ。わたくしが、ここで、引っ捕らえますゆえに。ぎゃはははは。』


 大統領


『よーし、くしゃん、くしゃん‼️』


 側近1

 (ウイルス検知器を持っていた)


『あ、陽性だ!大統領、あなたを、保護、拘束するう‼️』


 大統領


『ばーか、こいつ、即、死刑。』


   (壁が回転し衛兵が現れ、撃つ‼️)


   『ば〰️〰️ん‼️』


   (衛兵は、また壁の中に消える。周囲の人たち、あっけにとられる。) 


 大統領


   (ハンカチで、手を拭きながら)


『おばかさんなやつだ。ひとり、かたずいたな。さて、私は、もう、休もう。ん? どうした?』


 側近2(正統派、まじめ)


『あ〰️〰️、ここは、隔離されました。誰もここらかは、もう、出られません。誰も入れません。除菌されるまでは。』


 大統領


『なぜだ。わたしは、大統領だ。誰がそう、決めた。』


 側近2


『昨日のあなた、です。ウィルスを感知すると、官邸の各部屋は、自動で閉鎖されます。あなたの命令で、保菌者は、除菌されます。ば~~~~~ん!!』


  (銃で撃つしぐさをする)


 大統領


『あ、そ、………それは、ちょと、改正しよう。いま、ここで。』


 側近2


『でも、あなた、ほんとに、感染してますよ。すぐ、治療しないと、あと、3時間の命です。あなたは。』


 (まじめに、心配している。)


大統領


『新作のワクチンが、あったろ。よっく、効くやつ。』


側近2 (出世欲もないが、すこし天然でもある。)


『側近みんなで、ありがたく、わけました。あなたが、安全性を確認せよ、と、おっしゃったので。』


大統領


『きさま、死刑‼️』


   (また、壁が回転、衛兵現る。)



   『ば〰️〰️ん‼️』



大統領


 (また、ハンカチで手を拭きながら)


『ふん。いい人過ぎて、目障りだからな。ほら、研究室に命じて、ひとりぶん、すぐ、作れ‼️』



側近その3 (何食わぬ顔だが、内心では、政権奪取の魂胆あり。狡猾。)


『そりゃ、無理です。ここからは、通信もできない。ただ、大統領、実は、ぼくが、まだ、二人分もっています。後任にご指名いただければ、いっこ、さしあげましょう。』


大統領


『あ、そ。まあ、やむを得ないな。そうしよう。さあ、きみが、次期大統領だ。』


   (注射器をうけとる。)


大統領


『うむ。これこれ‼️ この、マークが、本物の証だ。』


     (注射し、すぐ、倒れる。)


側近その3


『ふん、ばかめ。これで、権力は、いただいた。』


大統領

  (ふいに、起き上がる)


『ふんふん。ばかめ、やっと、正体を現したか。そんなの、予想済みだ。貴様の器では、大統領は無理だ。ば〰️〰️ん‼️ (懐から出した小型の銃で、自分で、相手を撃つ)』


側近その3


『く、く、なぜ……だ。なぜ、あなたは、平然と……』


大統領


『わたしは、実は、アンドロイドだ。本物の大統領は、とっくに、料理して、貴様たちの腹のなかだ。私は、感染しても、発病しないし、影響は一切受けない。あばよ。……………あら、なんか、からだが、ふちょう。あららららら。ふらふらするわ。なんと! 作動停止いたします。ピピピ〰️〰️〰️〰️ワタシハ、ダレ? ココ、ドコ? ぴ〰️〰️‼️ 活動停止します。    ぷ。』



  (どっか~〰️〰️ん‼️  自爆)



 この種のアンドロイドは、みずから、人をあやめると、自己崩壊するのである。


 この、アンドロイドを設計し作成した、そのうえ、秘密保持のため、この『大統領』に殺された、悲劇の科学者の最後の抵抗であった。


 大統領官邸は、ふっとんだ。



 しかし、時すでに遅し‼️


 内部抗争に忙しすぎて、この宇宙の人類は、ウイルスに対する、適切な対応が、遅れてしまったのである。


 まもなく、その強力なウィルスは、突然変異でさらに強力となり、全地球をおおいつくした。


 (われわれの世界で言えば、20世紀初頭に、猛威をふるい、世界で、死者5千万とも、1億とも言われる、あの、おそろしい『スペイン風邪』(ここだけは、史実)をはるかに越える、超絶絶滅的被害を出したのだ。)


 この宇宙の地球人類は(我々ではない・・・)、ついに、最終絶滅の危機に至った。


 もはや、ワクチンを作る力なども、ない。


 大部分の生産活動、通信・移送活動、さらに、あらゆるライフラインの維持は不可能となり、ついに、経済も停止した。


 さらに、コントロールを失った、アンドロイド人間が、破壊の限りを尽くした。


 人類は、ごく、ごく、少数が生き残っているのみとなった。


 おそらく、一万人を切ったで、あろう。


 しかし、さしもの、アンドロイドたちのエネルギーも、やがて、尽きてきた。


 メンテナンスも、上手くゆかず、ぼろぼろと、壊れて行く。



 あとは、自然の力に委ねるのみ・・・。



 しかし、かならず、新しい権力者は現れるものなのだ。




     ・・・・・・・・・



ごき将軍


『大将‼️ 人類、どうも、おしまいです。』


ごき大将


『そうか。残念だ。人間たちは、最後まで、最終的な信頼関係を築くことに成功しなかったわけだ。身代わりに作った、アンドロイドにも、裏切られたか。おしいことだ。あれほどの、能力がありながらなあ。・・・宇宙の真理を解き明かし、真の恒久平和も、あながち、不可能ではなかったはず。ほんの少し、なにかが足りなかった。無念。 なまごみだあ、なまごみだあ………』


 大将は、やましんさんの、色褪せた遺影に向かい、手をすり合わせ、やおら、たちあがった。


『残ったアンドロイド人間を、まずは、粉砕する‼️ 人類を救うため、研究所のワクチンを探せ。ちっとは、残りがあるだろう。助けられる人間は、助けよう。』


ごきたち


『ごきごき、おー‼️おー‼️』



 ごきは、アンドロイド人間の弱点を、すでに、確実につかんでいたのである。


 ああ、ついに、ごきの世界が来るのか⁉️


 しかし、その、隣の事務所では、『ちゅう』、たちが、新しい戦略を、練っていたのである。


 人類以外の生物による、戦乱の世が、開けたのだろうか?


 はたして、彼らには、平和を築く能力があるのか?


  

    *********



 『まあ、最終的支配者は、だれなのかしら、ねえ。』


 のらねこ女王=『ママ』が、コップを拭きながらつぶやいた。


 いまは、残骸だらけの、やましんち(この宇宙ではない、ほかのやましんち、である。)の『地下カフェ』は、たまたまつながった、これまた、我々の宇宙とはさらに違う、他の異世界からのエネルギー供給を、かってに、タダで受けながら、営業を続けていたんである。


 変わらずに、各種生き物のたまり場として、ちゃんと機能していたし、さまざまな生物たちの、『秘密基地』や『本部』などに、その、『エネルギー』を分配したりして、きっちり、利益を上げていたのである。


          


                               おわり

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

        

             

※ このおはなしは、『はとさぶろの放蕩生活』第6話、以降に、続きます……………の、はずです。やましんが、まだ、生き延びれば。

  





 

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『小さなお話し』 その31 やましん(テンパー) @yamashin-2

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