第30話 一人称って?


 一人称とは主人公の目を、主観を通して物語を語ったり勧めたりする手法です。


 一人称にはメリットデメリットがあります。


 1:他の登場人物の心情、心理描写を書けない。

 主人公がエスパーで他人の心の声や感情が読み取れない限り、心情や心理を知ることはありません。


 ヒロインがツンデレで、恥ずかしさをごまかすために怒鳴ったとしても、主人公が心理学の権威かエスパーでもない限りは表面上の言葉を捉えると思います。

 逆にこれを利用してミスリードを読者に与えるという補法もあります。


 2:語り手の主観で描写が入る。

 

 地の文も主人公などの目を通して入った視覚情報などしか描写できません。

 主人公が知りえない情報は描写できないという制限がありますが、逆に主人公の知識に合わせた描写で終わらせることもできます。


 例えば1人称視点なら巨大建造物とか見ればスカイツリー並み、スカイツリーより高いという描写で終わらせることができるのではないでしょうか?


 3:視点変更がやりにくい


 2と同じく主人公の目を通して物語が進んでいくので、一方そのころ敵側ではこんなトラブルが起きていたとかわかりません。

 コロコロ視点を変えると読者が混乱して「今誰の視点かわからない」なんてトラブルが発生します。


 ウェブ小説を読んでいるとコロコロ視点を変える人が多いですが、おそらくはテレビや漫画、アニメの手法を一人称小説に持ち込んでしまってるのではないでしょうか?


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ふわっとした創作自論 パクリ田盗作 @syuri8

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