第68話への応援コメント
誰も愛せない、誰にも愛されない、そんな二人がどんなに不安になっても、辛くても苦しくても、歩み寄って変わりながら認め合って生きていく。その姿があまりに綺麗で感銘を受けました。
「私は賭けてみた。私を好きだというこの子に」人からの好意なんて信用できない筈なのに、それでも根底では誰かを愛したいって、頭のおかしい私でも誰かと分かり合いたいって思ってたのかなって。
「好きだから辛いってなに?私には生きてて好きが分からなかった」って思ってたのに莉緒と接している中で「触らなくたって分かるよ。好きだから分かるから……だから平気」ってそう思えるようになって。
莉緒が「……変われたらもう最初から変わってます…」って言った時には「簡単じゃないから誰かに頼ったり愛したりして生きていくんじゃないの?」って、誰かに頼ったことも愛したこともない筈なのに、生きることさえ諦めていたのに。どれも莉緒に会ったことで”変わった”心境が如実に表れて感動しました。
「愛してる」って言えるようになって、誰に強要される訳でもなく、自然に莉緒の幸せを願えるようになって本当によかったです。
愛がわからなくても、下手だって思っても、不器用でも、愛を探すことを、愛することをやめなかった景子さんの姿には感動しました。
それに、どれだけ頑張って、努力しても誰も認めてもくれないし、褒めてもくれなかったんだって思うから、よく頑張ったねって、下手じゃないよ上手にできてるよって褒めてあげたいです。
「お母さんみたいに、誰も私を見てくれなくなる」って言う莉緒は儚くて、痛々しくて、誰よりも愛を求めているのに、周りが彼女に向けるのはものは愛と呼ぶには余りにも身勝手で欲にまみれたもので、ついには愛されたいのに、愛に飢えているのに触れられることが怖くて、気持ち悪くなる。この時苦しみや、辛さは想像もできない程で。
それでも景子さんに出会えたから、飢える心は”変わらなくても”、それを満たしてくれる人に出会えて本当に良かったです。
それと同時に出会うまでを考えると、記憶力がいいのも、人の感情に敏感なのも、母に見てほしかったからって思うと虚しいものに思えてきます。
母に見てほしいのに一人暮らしを始めたのは諦めか、知らない人にだけ愛を注ぐ母を見ていられなかったのか、離れたら見てくれるって思ったのかは分からないけど、どれにしても悲しくて、辛いです。
莉緒は自分に無頓着だから、莉緒は自分にさえ愛されないから、家は一人で寂しくて、苦しくて、外に出てもただ気持ち悪くて、怖いだけで、居場所なんて何処にもなかったんだって思うと苦しくて、切ないです。
だから、どんなに寂しくて、怖くて苦しくて辛くても誰も気づいてくれなかったんだって思うから、寂しかったよねって、怖くて苦しくて辛かったよねって慰めてあげたいです。
足りないものに苦しんだ二人だけど今は、お互い寄り添って、欠陥を埋めあって、認めあえる。欠陥があるからこそ、誰よりも愛されたいと願う莉緒だから、愛がわからなくて愛することを諦めた景子にも愛を教えられて、誰も愛せないって思いながら、誰よりも愛したいって願う景子さんだから、莉緒の愛に飢える心を満たせるんだって思えるから。傷つき苦しみながら手に入れた二人の愛は欠けていたとしても綺麗で、純粋で、深くて、温かくて、慈愛なんて比べ物にならなくて、それなのに作り物感は微塵もなくて、そんな二人の幸せをずっと見ていたいです。
フェン先生の作品は本当にすごいです。感情移入しすぎて、様々な感情で満たされて、苦しみとか悲しさもあるのに全然不快じゃなくて、唯々心が満たされる感じがして、繰り返す同じ日々に動かなくなっていく心を底から揺さぶられる。
この作品に心酔してやまないのに、溢れ出る陳腐な言葉じゃ全然足りなくて、とにかく堪らなく大好きです。本当にありがとうございます。
本当は最初の文章だけのつもりだったのですが……溢れ出る感情を抑えられなくて、気が付いたら、やたら長くて読み辛くなってました。(笑)すみません
作者からの返信
こんばんは。
コメントありがとうございます。
この二人はとても人間らしいですね。
景子は人生を諦めてるはずだったのに一番人間らしくいろいろ求めて前を向いて生きようとしているし、莉緒もいろんな事が起きても後ろ向きにならず生きています。
このお話は暗いですが辛い事が起きても人生は続くし前向きに強く生きようと言うメッセージ性も込めています。
辛いから死にたい、だけじゃなく辛いけどいろんなものを糧にして幸せになろうと頑張る、その姿勢が大事だなと思ってその過程を書きました。
でも、二人共切ない部分が多くて見てて悲しくなったり辛くなる描写が多くてねぇ、私も書いたけどいろいろ考えちゃいますね(笑)気持ちがよく分かります(笑)本当に二人が幸せになって良かったですね。
二人の物語を最後まで読んでいただいてありがとうございました。
感想もわざわざ沢山書いていただいてありがとうございます。そんな気にしなくて大丈夫ですよ!励みになります。
第56話への応援コメント
莉緒が母親との決別のため会ってたのは予想通りでしたが、見て欲しかった相手に振り向いてもらえずに決別という結果になったのはとても切ないですね。お金の関係になっていた時点で取り返しがつかない所までいっていたとはいえ。
多くの人が当たり前のように享受している家族の愛を得られないというのはとても悲しくて寂しいですね。
莉緒に関しては母親との関係修復は絶望的ですが景子は姉がまだマトモな部分を残してる感じなので是非仲直りしてほしいところ。
景子の姉に関しては彼女自身もある意味被害者みたいな部分がありそうだなと感じました。宗教家の家族の中で育った弊害で無自覚に景子を苦しめただけで(景子としてはたまったものではないだろうが)決して悪人ではないんだろうなと。少し前の話で謝っていた彼女の姿がかなり印象に残ってます。きっと彼女が景子を想う気持ちは本物だと思うので、というよりそうであってほしいので、いつかは和解できるといいなと思ってます。
それはそうと景子はかなり変わったというか成長しましたね。前の彼女なら嫉妬の感情に流される等感情を剥き出しにするようなことは無かったでしょうし
莉緒との出会いは景子にかなり良い影響を与えてるのが分かって良いですね。莉緒自身も彼女に悪影響を与えるものからの脱却や、彼女の重い愛を受け入れてくれる存在に出会うことができた。互いが互いに良い影響を与え合う関係というのはとても尊くて良いものですね
作者からの返信
こんばんは
この家族って言うのは今回のテーマ的に難しい話ではありますね。
家族の愛が破綻していると大人になってもそれがネックになる二人は見ていて辛くなる時もありますが家族ってもう人による事でもありますからね。
その分二人は家族に対して対照的に表されているのでどちらの気持ちも何となく分かりますし私も最後までここは悩みました(笑)
悲しいけど正解はないのでどれが正しいとは言えないのが辛いですが、ここはどれだけ折り合いがつけられるか、とかによると思います。
景子の姉はもう考えちゃうところですね。この人は確かに人としてマトモですがこの気持ちのすれ違いって話して歩み寄らなかったから起きてる訳でして景子はもう人に絶望して呆れていたので相手にしていなかったから姉も景子の元カレも今やっと歩み寄ったから謝ってきた訳で誰が悪いとは言えないけど人と分かり合うって難しいのよって話を表してます。
幸せにしてあげたいという人の気持ちはよく分かりますよね、だけど景子の人を相手にしなくなったのも非常に分かりますよね。強引に何かされすぎたり嫌なものを見すぎると話したくもなくなるものです。
でも、景子の姉に関してはというより私はこの物語を希望的に書いています。
景子の内面的な成長も莉緒との関係性とか二人の心の動きもそうですね。全部暗いですが(笑)
突然ですが私は普段歌から影響を受けて小説を書いています。
だから大体その歌を聴けば分かるような内容になっていますし、また見え方が違ってくると思います。あと小説では書いていない莉緒や景子の気持ちが分かると思いますし、私がどの事を言っているのかもコズエさんなら分かると思います。
題名はWait&seeです。宇多田さんの名曲ですね。よかったら聴いてみてください。
編集済
第37話への応援コメント
誕生日プレゼントを選ぶ時に具体的に指定しなかった莉緒も若干悪いけど、迷いに迷い抜いた結果現金を渡すというピンポイントに地雷を踏む景子にはおバカ!ってなりましたが、ちゃんと気の置けない友人に相談して反省するのが以前より前向きになってる感じがして良かったです。
表面上はドライで大人だけど、内面は好きの気持ちや喜び等の正の感情に疎くて、自分の衝動で莉緒を殺さないか不安になったり、分からないことだらけで戸惑う子供のようで、誕生日プレゼントを選んでしまう抜けてる所もある。表面的にはしっかりしてても、子供のように純粋で、軽い表現になってしまいますがポンコツな所も持ち合わせてて、そんなギャップ萌え的な要素も(過去の環境が原因で構成されたものとはいえ)とても魅力的ですね…こんな素敵な人が現れたらそりゃ莉緒も一目惚れのようになってしまいますよね。母性くすぐりまくりですよ
莉緒は仕事でかなり磨耗してる感じがして不安ですね…過去にも襲われかけていたりと家族の問題以外にも莉緒に影を落としている要素ですし。変な客に目を付けられてたりとかしてなきゃ良いのですが…
Mっ気があるとか、献身的だとかいう部分以前に彼女は自分の身を削りがちな感じがします。景子に出会っていなかったらどうなっていたか…無理して壊れないように存分に景子に甘えて、そして愛を教えてあげて欲しいです。
でもやっぱり今回の話読んでると莉緒は無垢な子供に変な事を吹き込む悪い大人ですね笑。愛が分からない景子にはどんな形であれ自覚させるのが大事だと思いますし、愛の形も千差万別なので悪い事をしてるとは思いませんけどね笑。
一見甘えん坊で子供っぽい莉緒だけど、甘えてばかりでなく甘やかす母性も兼ね備えてるのが彼女の魅力ですね
甘えたがりな年下の女が純粋な年上の女に悪い事を教えてると思うととても背徳感があってたまらなくゾクゾクしますね…すごく良いです…暗いお話も魅力的ですけどやっぱりイチャラブもとても良いものです。今後も彼女たちの甘々で背徳的な蜜月の日々にも期待ですね
作者からの返信
景子のこの不器用さは本当に魅力ですね。全くその通りでございます(笑)
色々こじらせてるくせに基本素直で優しいから気持ちもちゃんと言うあたりがなお良いし。たまにバカだけど(笑)これは生きてて思うけど素直な人が少ないし気持ちをちゃんと言わない人がいすぎだから私の好みを詰めました(笑)こういう素直な人はモテますからね実際(笑)
それと莉緒に関しては先の話を読んだの?と思うような指摘をされて浮気ばれたみたいになっています私(笑)
莉緒の自分を省みない姿勢は正に身を削っているんですが、これが今後話のタネになってきます。これで話も変わってきますが愛についての考えやメッセージ性も込めていますので読んで何か感じてみてください。私はこの愛が切なかったですね。
しかし今回の話でも分かるようにこの背徳感が何ともたまらんですよね。莉緒も悪よのうって感じです(笑)いつもは景子がリードしてる感じなのに精神的には莉緒がリードして転がしてる感じが新しい扉を開いてしまった感ありで。
それにこの莉緒に怖くてすがっちゃうのがキマシタネ(笑)クールなくせに弱さを見せて子供みたいな様子がもう、……莉緒が食べたくなるのが少し分かる気がします。
私のこじらせた性癖ですがこの感じも安定して続けていきますね~
第29話への応援コメント
母親に自分を見てもらえず、自分を見て受け入れてくれた景子も、自分を置いて目の前から消えようとしている。そんな状況に直面して泣いている莉緒を見て、景子は境遇は違えど家族に愛されず苦しんでいた自分と重ねて共感して、自分だったら悲しませないという想いが生まれたのでしょうか。
景子がそう感じた背景には彼女の生来の優しさのお陰というのもあるんでしょうね。家族に感情を狂わされながらも失われることのなかったもの。感情が欠落していてもなお、長年の友人である水島の幸せを願えていたように、自分を愛してくれる莉緒を幸せに守ってあげたかったと、そしてそう思いながらも暴力を振るってしまった事を激しく後悔していたように、親しい人を思いやる景子の優しさ。
表面上はドライでありながら確かに感じられる景子の優しさが存分に出ていてとても良かったです。
彼女の心境と感情に大きな変化が訪れたのもすごく嬉しいですね…
莉緒に関しても箱を開けてみたら、ただ純粋に自分を見てもらいたいと求めていただけで、彼女の異常な程重い愛も自らの愛への渇望の裏返し。こうやって莉緒の内面を知ると途端に愛おしさがこみ上げてきますね。これまで彼女の事を悪い大人のようだとか、底知れないとか散々言ってしまいましたが笑
彼女が景子に尽くすことで、景子が長年求めて止まなかったものを与えてのけた彼女の行動力や想いの強さには、たとえそれが依存から生じたものだとしても、驚愕させられました。
「私を愛して幸せを教えてくれる。だけど私が愛してあげなきゃ壊れてしまう」「私を見てくれる。私が全てを捧げて愛して幸せを教えてあげたい」という感じで互いに問題を抱えながらも互いを想い合う様はとても美しく、そして尊く感じます。
あまりにこの回が自分に刺さりまくったのと、深夜のテンションと、この回の感動を言語化するのに数日かけてしまったせいで無駄に文章が長くなってしまいましたが、ここから物語がどう動いていくのか、これからの展開も楽しみです!
作者からの返信
こんばんは。
この回は切なくて嬉しいような回でしたが、こういう影があって病んでる人ほど誰よりも人間臭くて優しいという現れがありますね。人として欠落してるものはあるけど長く生きていたのは無駄じゃなかったし根底の大事なものは一つだけ守れたんですね。そしてそれが輝いたというかね……うまく言えませんが私の言いたい事を言ってくれてありがとうございます(笑)
それに莉緒もただ単純な思いのために莉緒なりに一生懸命尽くしていたのは本当に切なくて愛しくて莉緒の背景に胸がつまりますね。
この二人はただ純粋な思いしかないのに壊れているから綺麗で儚くて尊い。
そんな話の全貌が見えてきましたが本当私も書いてて胸にきました(笑)
私の書いている話はほとんど事実と経験を元に書いてるのでリアルにいる人や起きた話をアレンジしたりそのまま書いてるんですけど、これは本当にリアルの話を詰め込みすぎて二人が尊くて好きなのに話が重すぎて共感できて辛いですね(笑)書くけど(笑)
でも、恋愛内容に関しては夢を持たせています(笑)
あといつも感想ありがとうございます。
私は出てきた言葉をそのまま書いているのでうまく言えないし自分で分かってない時があるんですがコズエさんの感想のおかげでそうだ!って時が多々あっていつも本当に感謝してます。
これからもこの重さは続きますがその中の儚くて綺麗なとこを見てやってください。
編集済
第27話への応援コメント
過去のせいで普段は感情が希薄だったり負の感情が表出しやすい景子が、自分や莉緒の死の間際でのみ喜びや幸せといった正の感情を感じられるというのはなかなかに難儀ですね…
だからこそ彼女に正の感情を抱かせられる莉緒という存在に出会えたのは彼女の人生の中でかなり大きな幸運でしょうねきっと
これから死ぬというのに星空を見上げ幸せを感じて涙を流す景子の姿はとても美しいのだろうなと文章から伝わって来ました
ここから莉緒がどんな行動に出るのか気になりますね
景子については少し分かってきましたが彼女に関してはまだ底知れないものがありますし
ただここで自殺をやめても姉が襲来してろくでもない事をしでかしそうなのが…
景子が宗教信じないのは莉緒のせいだとか逆上してきそうで怖いです
なろうの方を消すことになってしまったのは残念でしたが、こちらでも更新楽しみにしてます!
作者からの返信
コズエさんこちらでもよろしくお願いします!好きをこじらせてとあまり変わらないと思ってたんだけどダメでしたねあちらでは(笑)全く遺憾です(笑)
それはそうと、前の感想もそうでしたがいつも正確に読み取っていただいて本当に感謝です。
景子に関しては理解しにくいキャラですが不器用というかね、ある意味純粋というか、今後の話の展開的にも景子は理解しにくい難しいキャラになりますね。
景子はいろんな病のようなものに囚われているのでいろんな観点から考えて見てみてください。
一方、莉緒に関しては今後の話を莉緒に重点を置いていくので分かってくるかとは思います。莉緒は健気で狂気的な一面はあるんだけど切ないやつでして…。
今後もこの二人を苦しめながら話を進めるのが心苦しいのですがお付き合いください。
第3話への応援コメント
hmm, interesting development...
作者からの返信
This story is so dark. If you don't like it, it's okay to stop reading.enjoy if you like.