不安定

桜色ダージリン

学校

ぼくはきみのこころを理解することができない。

ぼくはきみのこころを受けとめることができる。


外に出たくなくなったのはいつだっけ。

まあ、外には出られるんだよね、一緒にでかけたし。

学校に行きたくないんだよね。

でも、「理由がないなら行きなよ」なんて無責任なことは言えない。

だって、きみのこころがどんな形をしているのかわからないから。

だからさ、こころをまるごと受けとめるよ。


最近学校に行ったのはいつだっけ。

このあいだは学校行ったんだよね、ちゃんと知ってるよ。

まったく行けないわけじゃないんだもんね。

だから、今日はやすんじゃってもいいんじゃないかな。

今日だって、家を出ることはできたんだから。

だからさ、また気が向いたら行けばいいよ。


学校だから進級しなきゃいけなくて、

進級しなきゃだから出席しなきゃいけなくて、

出席しなきゃだから学校に行かなきゃいけない。

行かなきゃいけないのはわかってるんだけどね。

しかも単位とらなきゃやばいしね。

だからちゃんと計算して家出たのに、

人身事故で遅延だって。

そりゃ嫌になっちゃうよね。


どしゃ降りの雨も、どんよりした曇りも、眩しすぎる晴天も、

渋滞にはまったバスも、遅延した電車も、それに並ぶ行列も、

全部ぜんぶ面倒だよね。

なんか疲れて帰っちゃうんだよね。

疲れて帰ったけど、たまには家のことしようかな。

なんて思えるのも、きみが真面目だからだよね。


さて、けっきょくぼくが言いたいことはね、

そんなに頑張らなくてもいいんじゃないってことかな。

心配させるのが嫌なのはわかるけどね。

でもそのきもちだってわかってるからね。

まったく心配してないかって言ったらうそになるけど、

家にいてくれるなら安心だから。

言いたくないなら言わなくていいよ。

ぜったい突き放したりしないから。

だからさ、そばにいさせてよ。

こころを受けとめるよ。

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不安定 桜色ダージリン @sakurairo_darjeeling

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