エピローグ
人生と言うのは生まれたその瞬間からその人がどのように動くか決まっているかもしれない。
あの時ああしてばよかった、こうすればよかったなどと誰もが考えるだろう。
この迷宮に探索にソウマ・ニーベルリングと言う人間が二人現れたのは、もしかすると必然だったかもしれない。
『ソウマ・ニーベルリング』と言う同じ顔、生まれ、育ちを得た人間がこの迷宮という運命の分かれ道にて「異世界の
不敵に笑う邪神ニャルラトホテプも存在しないかもしれない。
全ては夢、幻なのかもしれないだろう。
迷宮に挑んだ冒険者彼らの見ている夢かもしれない。
誰もがこの出来事を何も肯定も否定もできないだろう。
全ては空想の出来事かもしれない。
だが、少なくても『ソウマ・ニーベルリング』はそう思わないだろう。
あの日あったことは事実だ。
彼はそう思いながらも、地獄のような旅路に戻っていた。
しかし、心は完全に蘇っていた。
彼は一人荒野で佇みながらも、じっと考えていた。
「さて、次はどこへ行こうか」
『ソウマ』がぼんやりと考えていると、何者かが彼を尋ねた。
「幸せとはなんだ?」
彼はこう即答した。
「わからん」
「それは何故だ?」
彼は口に弧を浮かべながら、こう答えたのだ。
「幸せとは生きているうちにはわからないものだろう。その人が死んだときに始めてその人が幸せかどうかだと思う。オレは…少なくてもそう思う。だから、最後まで幸せの答えを求め、生きているんだ。消えろ、ニャルラトホテプ」
彼はそう言うと、尋ね人を切り裂き、どこかへと再び旅立った。
その夢は異世界の迷宮に何を願う? 唖魔餅 @343591
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