【NPD】斎藤元彦兵庫県知事のパワハラ問題【おねだり】
『米国精神医学会(APA: American Psychiatric Association)』は、一九七三年にゴールドウォーター・ルールと呼ばれる倫理規定を定めた。『精神科医が自ら診察していない公的人物について、職業的意見を述べたり、精神状態を議論したりすることは非倫理的』であるとして、そうした行為を禁止したものである。
確かに診断結果を悪用されたり、診断自体が恣意的に捻じ曲げられたりする可能性を考えれば、こうしたルールの必要性も納得できるというものである。
とは言うものの、ルールの是非に関してまったく議論の余地がないという訳でもない。
もし何らかの問題が生じた場合に、当事者の心理やメンタルの状態を正確に把握できなければ、的確な対応ができるものでもない。
今回の斎藤元彦兵庫県知事のパワハラ問題も、まさしくそうした状況にあると思う。
知事続投に意欲を見せる斎藤知事に対しては、ネット上で怒りや疑問の声が噴出している。『X』においては、一時『サイコパス』というワードがトレンドに上がった。誰もが彼の行動に関して、理解できないと感じているようだ。
しかしながら、彼が自己愛性パーソナリティ障害であると考えれば、彼のそうした対応にも、驚くべき点は一切ないのである。むしろ自明の理であるとすら言える。
自己愛性パーソナリティ障害が、自身の敗北や過ちを容易に認めることはまずあり得ない。そうした非難に対しては、文字通り命懸けで抵抗する。完璧で優秀な自己イメージに執着する斎藤知事は、今まさに命を懸けて、見えない敵と闘っているという状況なのである。
今後は辞職するか、議会を解散するかの二択を迫られることになる。
議会解散に踏み切るというのが大方の予想であるようだが、もし辞職するようなことがあれば、その時は自身の命を投げ出して抗議の意思を示すこともあり得る。
公邸でハングアップするか、県庁舎からダイブするか、或いはより過激で派手な方法を選ぶ可能性もある。ハラキリするとか、車で埠頭からダイブするとか、当てつけのような方法で自殺を試みるかもしれない。
その時は恐らく、ナルシシスティックな遺書を遺すであろう。お世話になった人々に感謝の言葉を述べるとともに、自己正当化を力強くアピールするものとなるに違いない。
記者会見で涙を見せて、そのことが更なる批判を招いているが、精神的にはかなり追い詰められているのであろう。
勿論、追及の手を緩める必要はないが、最悪の事態を避けるためには、知事に対するメンタルケアも考慮する必要があるだろう。
精神分析は当事者を追い詰めるためにも利用できるが、何より当事者を守るためにも必要とされるものである。特に自己愛性パーソナリティ障害は、問題の中心となることが多いが、彼らの精神は見た目とは反比例するように、実に脆弱で壊れやすい。アメリカの精神科医コフートは、自己愛性パーソナリティ障害の治療においては『共感』が効果的であるとしている。彼らのメンタルケアが、結局は問題解決の近道であるかもしれないのである。
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