第09話:講習の間の休日

 一週間の講習を終えた週末に、僕とルーミィは再び街に繰り出していた。一番の目的は預けていた刀の回収だけど、実技に向けて防具を見直したいのもある。僕の防具は村を出る時に村長さんにもらったものがあるけど、ルーミィは旅に出るときに着ていた薄緑色の外套コートと白のワンピースだけだったので、戦いをするとなると防御力に不安が残る。


「うふふふ。またミスティおにーちゃんとお出かけだー」

「別々に行動する程、何かあるわけでもないしね」

「ぶー、おにーちゃん、そーいう事はいわないのっ」

 ルーミィは少しすねたように口を尖らせると、僕の腕に抱き着いてくる。


「じゃぁ、しゅっぱーつ!」

 ルーミィはそう言って僕の腕に抱き着いたまま歩き始める。


 先週と同じように南東のブロックに向かい、先週見かけた目ぼしい防具屋に入る。朝一での移動なので、他のお客さんもいなく僕達だけだ。

 髪の毛をそってスキンヘッドにした筋骨隆々の男の人が店員だった。


「おう、いらっしゃい。ひょろっとした坊主に小さい女の子か。何しに来た?」

 外見通りの野太い声で僕達に話しかけてくる。僕はルーミィ用の防具を探している旨を伝えると、スキンヘッドの頭をボリボリ掻いて難しい顔をする。


「魔術師用の防具はウチでは少ししか取り扱ってないな。更にその子のサイズは置いていなかった気がするが」

 スキンヘッドの店員さんは、ゴツイ見た目と低くてドスの利いた声なんだけど、とても親切に相談に乗ってくれる。


「ここいらにある分だけだが、その子のサイズだと、これだけか」

 そういってスキンヘッドの店員さんが取り上げたのは、頭からすっぽり被るワンピースでかなり頑丈な糸で編まれているような防具だった。


巨大ジャイアント芋虫クロウラーの糸と麻で編まれた防具だな。普通の服よりは防御力は高くなっている」

 その服を見るなり、ルーミィは首を振る。どうやらお気に召さないらしい。


「その子の防具だと、魔術師用の店に行った方が良いと思うんだが……」

 店員さんは腕を組みながら、そう言うと眉間に皺をよせる。


「何か問題でも?」

「あぁ、その店の店主がちょっと変わっててな。北西ブロックに店を出しているんだ。しかも紹介がないとわからないような店でな」

「北西ブロックって、奥に行くとガラの悪い人たちがいるって聞きましたけど」

「そうなんだよ。そんな所で店を出して、そもそもやっていけるのかと思ったんだが、何故か続いているっていう話なんだよな」

「うー、怖いけど行ってみるしかないかなぁ。教えてもらえますか?」

「教えてやりたいのは山々なんだが、俺も今一場所がわからなくてな。『鉄塊と炎』の頑固ジジイなら知っているはずだが、これまた偏屈なジジイだから、聞けるかどうか」

「あぁ、だったら丁度お願いしていた武器を取りに行くところだから、聞いてみる事にします」

「あぁ?あの頑固ジジイに気に入られたのか?坊主やるなぁ。ま、聞けるなら聞いてみると良い」

 スキンヘッドの店員さんに丁寧に教えてもらった僕は、お礼を言うと店を後にして、刀を預けていた『鉄塊と炎』に向かうのだった。


 『鉄塊と炎』に入ると、カウンターに座って剣を眺めていたドワーフさんと視線が合う。


「ん?刀の小僧か。刀は出来てるぞ」

 そう言うとカウンターの下から僕の刀を取り出す。僕はそれを受け取った瞬間に違和感を覚える。


「あれ?なんか妙にしっくりきます。それに鞘の塗装が」

 刀の鞘は相当年季が入っていて、色落ちや擦り切れが所々合ったのだが、それが新品のように塗りなおされている。そして刀の重心が微妙に鍔寄りになっている。


「小僧の身長、手足で居合いに最適な重心にしておいた。塗装の擦り切れ具合を見ると居合い主体の流派っぽかったんでな」

 丁度鯉口を切る際に握りこむ所に細い麻縄も巻き付けて、滑りにくいようになっていた。これならば居合いの速度も増しそうだ。


「師匠がどうして刀に惚れ込んだのかわかった。刀って言うのは高度な鍛冶技術の詰め合わせみたいだからな。鍛冶屋としては、挑戦したくなるもんだ」

 ドワーフさんがそう言うのを聞きながら、僕は刀を抜いて刃を眺める。


「うわ……」

 息を呑んでしまう程の鮮烈な輝きだった。刃金が鏡のように輝いていて、刃が薄く鋭く研ぎ上がっている。


「とっても綺麗!」

 ルーミィも目の前で手を合わせながら、その刀を大きく見開いた目で見ている。


「とても凄い仕上がりです。それでお題の方は?」

 僕は刀身を全て確認するように眺めると、刀を鞘に納める。そしてドワーフさんの方に向き直り尋ねる。


「いらねーよ」

「いや、でも。こんなに凄い調整と仕上げを」

「俺が好きでやったことだ。趣味みてーなもんだ。そして師匠の壁の高さを教えてもらえた上に、それほど手が届かねぇ訳でもないってことがわかった。俺の方が代金を払うくらいの価値があったぜ」

 ドワーフの店主さんは素っ気なく答える。


「ま、冒険から帰ってきたら絶対俺に調整メンテナンスさせろ。っていうのが今回の代金だ。次回からの調整メンテナンスは代金を貰うがな」

「わかりました。今回はお言葉に甘えさせてもらいます」

 そうドワーフの店主さんと会話すると、借りていた剣を返す。結局使う機会はなかったけど、持っていて違和感のない武器だった。

 ドワーフの店主さんは剣を受け取ると無造作に、剣立てに放り込むと、もう用が済んだと言わんばかりに店の奥に戻ろうとする。


「あ、あの。すみません」

「何だ?まだ何か用があるのか?」

「え、えぇ。北西ブロックにあるという魔術師用の店を紹介して貰いたくて」

 呼び止められて不機嫌そうなドワーフの店主さんに勇気を持って訪ねると、けげんな顔をされる。


「ライカの『踊る妖精』に行きたいのか?アイツは魔術師の武具を扱う性格タマじゃない上に、相当偏屈で変な方向に成長しているからな。まぁ行きたいなら止めはせんが、わかりにくい場所にあるんでな。地図かなんか持っているか?」

 ドワーフの店主さんも相当偏屈だと思うんだけど、とは口に出さないで僕は話を聞いて、冒険者ギルドの講習で使った地図を渡す。


「んー。ここだな。わかりにくいから墨を入れておくか?」

「はい。お願いします」

 ドワーフの店主さんは一点を指しながら聞いてくる。確かにゴチャゴチャした細い路地の中にあるみたいだと思いながら、僕は墨を入れてもらう事にする。


「アイツの頭はおかしいが、扱っている商品は間違いない。ドワーフ鍛冶師のゴッドの紹介だと言えば相手にはしてくれるだろう。そうだな、金があるならこれでも予備武器として買っていって、アイツに見せれば一発だろう」

 そう言って一振りの短刀を指さす。


「狭い室内での取り回し、いざという時の予備武器、あと獲物を捌くのにも使えるから、一本持っておくと便利だ。あぁ、切断武器として作っているから投擲には向かんから気をつけろ」

 値段は銀貨10枚。鞘から抜いてみるといくつもの波が折り重なった不思議な文様をしていた。試しに数度振るってみたが、非常にバランスが良く、取り回しもよさそうだった。値段は張るけど、僕は銀貨10枚をゴッドさんに渡して買う事にした。


「刀を作ろうとして出来た金属で作った短刀だ。硬く錆びにくく鋭いのが特徴で、これと同じ物は見たことがないから、証明に丁度いいだろう。一応鍔元にゴッドと名前を刻んであるがな」

 刀身が25cmで柄が15cmの短刀を後ろ腰に佩く。抜くときは右の逆手になるが、剣をはじいたり、とどめに振り降ろしたりするから問題はないだろう。


 僕達はゴッドさんの『鉄塊と炎』を出て、少し早めだけど、先週もランチを食べた『木々の恵み亭』に向かい、食事を取る。相変わらずの懐かしくも、どこか違った味で、今回も十分に堪能させてもらった。


 そして、気を付けるようにと言われていた北西ブロックに向かう。


 北西ブロックも中央に近い場所や、大通りに面している場所などは、南東ブロックと同じように店が立ち並んでいる。でも南東ブロックと違って少し活気がなく、商品もやや古いように感じる。

 そして細い路地は薄暗く、壁などもかなり薄汚れている。建物と建物の間にロープが張ってあり、そこに洗濯物をぶら下げて干している家も多い。

 木箱や樽も散乱しており、清潔で通りやすかった南東ブロックとは大違いだった。


 そんな中、『鉄塊と炎』のゴッドさんに紹介された店に向かって歩いていく。店に近づくにつれ、薄暗く危険な雰囲気になっていく。


「おにーちゃん、ちょっと怖い」

 ルーミィがそう言って僕の裾をぎゅっと強く握る。僕も警戒を怠らずに、地図と現在位置を見比べながら店に向かって行く。


「おーお、羨ましい、羨ましいなぁ!」

 もう少しで店が見えそうだという所まで来たところで、僕達の前に3人の男達が立ち塞がった。

 3人の男は所々裂けているシャツと、薄汚れたズボンを穿いていて、見るからに追いはぎや強盗といったチンピラの類いだ。


「ちょっとそこの可愛いお嬢さんを貸してもらえるかなぁ?なぁに、ちょっとだけだよ!ちょっとだけぇ!」

 真ん中にいる赤いバンダナを巻いた男が、獲物を値踏みするような見下した目線で僕を見ながら、ルーミィを要求する。

 さらに裾を握る力を強めたルーミィを守るように僕の背中側に隠す。


「おーおー、騎士ナイト様ですかぁ?まぁ、守れるとは思わないけどなぁ!」

 そう言いながら3人はジリジリと間合いを詰めてくる。


 場所は狭い路地で、刀は使いづらい。そして男達は知ってか知らずにか、刀の間合い近くまで寄ると、赤いバンダナの男が号令をかける。


「お前ら、やれ!どうせここじゃ武器は使えねぇ!!」

「「応!!」」

 赤いバンダナの男の号令で、左右の男たちが一斉に僕に躍りかかってくる。二人ともが右手を大きく後ろに引いて飛び込んでくる。


 ……この人たちはバカなんだろうか?


 僕の右から飛び込んできた男のがら空きの左脇腹に、僕の爪先を立てたままの右中段回し蹴りがめり込み、そのまま右から飛び込んできた男をも巻き込んで吹っ飛ばす。

 二人はそのまま木箱や樽が積み重なった所に頭から飛び込み、とんでもない音と共に砂埃が舞い上がる。


 これで赤いバンダナの男と僕の一対一。数的優位が一瞬でなくなっている。


「こういう不毛なのやめませんか?その人達を連れ帰って道を開けて下さい」

「こ、こ、こ……」

 僕が赤いバンダナの男に提案すると、赤いバンダナの男は顔を真っ赤にしてプルプル震えだす。


「このクソガキがぁぁぁぁぁぁ!!」

 大声を上げて赤いバンダナの男が突っ込んでくる。さっきの2人と同じように右手を大きく後ろに引いている。

 それだと右拳での攻撃だと宣言しているようなものなのに。そう思って、僕は同じように迎撃しようとする。


ゾクリ!


 僕の背筋に嫌な予感が走ったので、振り上げかけた右足を止めて地面を踏み込むと、左足を引いてルーミィごと身体を左に反転させる。

 すると僕の目の前を剣呑とした光を灯したナイフが通り過ぎる。さっきの攻防を見て、とっさに左手で取り出したナイフで突いてきたらしい。


 無防備に僕の目の前を通り過ぎる左手の手首を握り外側に軽く捻る。すると一瞬で逆関節が決まり、肘と肩が固定されるので、その肘に向かって、僕は右手の掌底突き上げショートアッパーを打ち込む。

 そして、そのまま巻き込むように地面に叩きつけると、完全に肘と肩を固定された赤いバンダナの男は顔面から突っ込むように地面に叩きつけられる。

 

「がはぁっ!」


 赤いバンダナの男が苦しそうな絶叫を上げると、地面を転げまわる。本気を出していないから関節は砕けていないはずだ。


「ふふふふふ。中々どうして……バカに付き合って着いてきてみれば、旨そうな相手がいるじゃぁないか」


 3人を迎撃したと思った矢先に、その先の路地から黒ずくめの男が姿を現す。黒い衣服に頭巾で黒い首掛けをグルグルにまいて口元を隠し、鋭い眼だけが露出している。

 雰囲気からしても相当な手練れで、闇に潜む手合いの輩に違いなさそうだ。


「護衛として雇われたのはいいものを、平和すぎて毎日つまらなかったんだが……今日は楽しめそうだ」

 そう言って黒ずくめの男が構えを取る。軽く開いた左手を前に立て、右手も軽く開いたまま少し引いている。完全に武術を嗜んでいる構えだ。


「少しは楽しませてくれよ?」

 そう言った途端、黒づくめの男が一瞬で僕の間合いに入り、右手を繰り出してくる。開いた右手は顎を開いた蛇のように僕の喉を正確についてくる。

 僕は咄嗟に右に身体を逸らして、その一撃を避ける。だがあまりの速度だったため、避けきれずに、首の皮が少し裂けて血が滲む。


 その下げた頭に向かって、黒づくめの男に左蹴り上げが下から迫ってくる。中途半端に身体を逸らした僕に、それは避けられない。左手と右手をクロスさせて、その蹴りを防御する。

 そして強制的に体を起こされた僕の左頭部に、黒ずくめの男の上段右回し蹴りが炸裂する。


「ぐぅぁっ!」

 強制的にカウンターとなった上段右回し蹴りを受けて、僕の身体は右方向に吹っ飛ばされる。


「お、おにーちゃん!!」

 ルーミィの悲痛な叫びが路地に響く。


 僕は壁に激突しそうになるが、右手を前に出して壁に激突する瞬間に折り畳み、衝撃を逃がしつつ、身体を捻って後ろ肩から壁にぶつかる。


 左右に頭を振られたので、焦点がやや合わないが、僕はまだ倒れることなく黒づくめと相対する。でも黒づくめの男の方がルーミィに近い。害しようと思えば、僕より先にルーミィを捉えられるだろう。


「アレを喰らいながら、いなすか。面白い、面白いぞ!坊主!ふはははははは!!」

 黒ずくめの男は、楽しそうに狂気に満ちた笑い声をあげる。


 僕が回復する前に、黒ずくめは僕に向かって飛翔してくる。右足での飛び蹴りだが、足を折りたたんだままなので、上段、中段のどちらに飛んでくるか予測できない。


 「だったらっ!」

 僕は地面に倒れこみながら一回転して、その飛び蹴りを回避する。今の軌道からは下段への攻撃は不可能だからだ。

 前回り受け身の要領で一回転して立ち上がろうとした僕の背中に、蹴りが刺さり、僕はそのまま、地面に身体をこすりつけながら吹っ飛ばされる。


「いい判断だが、まだまだだ。素質は悪くない……が裏を知らなさすぎるな。もうちょっと強くならんと楽しめんか。さて、そろそろ目的は達成したようだ」

 背中の痛みをこらえながら立ち上がる僕に向けて、そう言い放つ黒づくめの男。


「ぎゃははははははは。バカめ!!」

「お、おにーちゃん!!」

 僕が右に目を向けると、いつの間にか復活していた3人組の最初に吹っ飛ばした2人がルーミィの手をロックして押さえつけていた。


「おにーちゃん!助けてぇっ!!」

 ルーミィの悲痛な響きが僕の胸を貫くが、黒づくめの男は威圧で僕を縛り付けてきて、僕は動けない。


「お前が弱いのがいけないのだ。絶望しながら怒りと恨みで成長するがいい」

 そう言いながら黒づくめがルーミィの側に移動する。


「ぎゃはははは。これ程の上玉、いくらで売れるか!いやその前に味見かぁっ!ぐはへへへへへ」

 舌なめずりしながら、欲望に満ちた目でルーミィを見るチンピラ達。


「そんなことはさせないっ!」

 僕はそう言いながら、背中の短刀を抜こうと柄を握る。


「抜けば死ぬぞ」

 黒ずくめの男が殺気を立ち昇らせながら言い放つ。さっきの攻防、黒ずくめの男が武器を使っていたら、間違いなく僕は死んでいた。そして今の僕では、黒づくめの男にかなわない。

 でも、でもルーミィを見捨てる訳には!


 僕は、柄を握る手に力を入れて短刀を抜……


「あぎゃぁっ!!」


 蛙が潰れるような絶叫を上げて、ルーミィを押さえつけていたチンピラが紙くずのように飛んでいく。


「ふぎゃぁぁっ!!」

 そしてもう一人も同じように、ボールのように飛んでいく。


「人の店の前で、大騒ぎして煩いったらないね!その上で人攫いとか。アタシの眼が黒いうちに、そんなの許すわけないだろうがっ!」

 そこに現れたのは徳利を片手に、拳を突き出したままの姿勢ポーズで啖呵を切る赤毛で長身の女性だった。だらしなく着崩した着物から、大きな双丘と裾からはスラリと伸びた足が大きく露出している。右目に眼帯をしているけど、左目の燃えるような赤い瞳が、黒ずくめの男を射抜いている。露出している腕や足、肩口は鍛え抜かれた戦士のような身体だ。


「アンタもやるのかい?」

「いや、分が悪くなった。今日は今日で楽しんだから、この辺で撤退するとする」

「じゃぁ、そこで伸びているゴミも拾って帰んな」

 赤いバンダナの男を顎で指しながら、赤毛の女性が言い捨てると、黒ずくめの男は、そそくさと赤いバンダナの男を連れて去って行った。


「うぇぇぇんっ!!おにーちゃんっ!おにーちゃんっ!怖かったよぉっ!」

 安全が確保されたルーミィが、僕に飛び込んできて泣きじゃくる。僕は落ち着くように背中をさすりながら、赤毛の女性に目を向ける。


「助かりました。本当にありがとうございます」

「あぁ、最近あのバカどもが幅を利かせて不愉快だったさね。そのついでだから、きにするんじゃぁないよ。それよりそんな可愛らしいお嬢ちゃんを連れて、こんなところたぁ、不用心が過ぎるんじゃないかい?」

 僕がお礼を伝えると、赤毛の女性がニヤリと笑いながら返すが、その後鋭い目で指摘してくる。


「え、えぇ。仰る通りなんですが、この先に用事がありまして。ライカさんの『踊る妖精』ってお店なんですけど」

「はぁ?ライカの『踊る妖精』だって?!あはははははは!そのためにこんな危険な場所に嬢ちゃんを連れてくるなんて物好きな奴もいたもんさ!!」

 赤毛の女性が、僕の肩をバンバン叩きながら大笑いする。


「あはははははは!!ごめんねぇ、アタシがライカ。『踊る妖精』の店主さね!」


 僕達を助けてくれたのは、目的地の店の店主であるライカさんだったらしかった。

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『精霊に嫌われた』エルフと『聖霊に愛された』妹(仮)エルフの幻想世界英雄譚 もるもる(๑˙ϖ˙๑ ) @souga02

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