社会人になるまでのストーリーまではラブコメとして十分に読み応えのある作品だと思います。
最初に交際していた幼馴染みの思い込みから破局、そこへ複数の女性からアプローチがかかるという話の流れは類似作品の中でも心理描写が各ヒロイン毎にしっかりとされていて読むのが止まりませんでした。
しかし、その後の大学生になってから社会に出るまでのストーリーは後日談としてみれば十分に面白いのですが助長感が強く読んでいて飽きがきてしまいます。
さらに現在更新中の社会人になってからのストーリーではヒロイン達が再登場し、寝取られに近い胸糞展開になっています。
タグに寝取られや胸糞展開などの注意を促すタグがないので、そういった事を許容できる方にはオススメの作品です。
このタイトルを見て、ポップでジャンキーななラブコメを期待して読んだ人は拒否反応を起こしてしまうかもしれません。実際、レビューも恐らく軽いラブコメを想定していた人がタイトルや高校編とそれ以降の落差にやられて受け入れられずに書いたであろうものが多くあります。
しかし、私はこの作品が「等身大の恋愛」をこれでもかと言うほどに表現していると感じます。(多少小説なので展開は現実よりも激しいですが)
たしかに、「ラブコメ小説の王道」からは割と外れています。けれど、実際に恋愛をすればこのようなしがらみはいくつもあるでしょう。このような理不尽な別れもいくつもあるでしょう。主人公の陣の反応だってそうです。こんなに理不尽な振られ方をすれば誰だって必ず冷たく突き放してしまうでしょう。しかし、そこが受け入れられにくいのでしょうね、、、(まあここまでモテるのは現実でも稀でしょうが)
少なくとも私は、この小説を読んでノスタルジーに浸りながら楽しめています。もしタイトルが気になるなら、タイトルのことは忘れて読めばいい、それでも十二分に読む価値のある作品です。そして、作者様も言っているように、タイトルの意味は今後回収されのでしょう。それに触れた時、漸くタイトルを思い出し、「ああ、やられたな」と思えればいいのだと思います。まあちょっとコメディとは言いきれないので、多少心して読んだ方がいいですが笑
とりあえず私は陣くんがこの後どのような道を歩むのかが気になってしょうがないです。読者の意見に左右されすぎず、作者様なりの陣くんを書いて欲しいと思います。それが一番楽しみです。
過去から読んでますが良い話です。
大体の創作系は分かり易いハッピーエンドや相手が悪でざまあ展開だったりとか
です。
この作品はちょっと違うのが良い。
それに主人公も周りの女性たちも一途だったり優しいくせに大事な場面で裏切り
謝罪はするくせに綺麗な関係で終わろうとしたり復縁したりしようとする人ばかり。
何より主人公が苦しむのが個人的には愉快。
良いスペックの女を選ぶが人を見る目がないから結局長く付き合って捨てられる。
新たな3人目が出たら同じく捨てられるはず。
学生時代から態度が悪いのも気に入らなかった。
そして今回も彼女に怒りをぶつける癖に中途半端に甘いから追い詰めはしない。
これからもその甘さで今まで通りモテつつも苦しめばいい。
ご都合主義のハッピーエンドが来ない話。好きです。
結論から言えば、この小説は人間描写の生々しさや現実の理不尽を描くことに秀でており、報われない主人公が報われてモテモテになるようなご都合展開が嫌いな人ならハマる作品だ。主人公は信じた女に裏切られ続け、それでも懸命に愛を紡ごうと必死になっている。その泥臭いほどのいじらしさは、主人公を応援したくなったり、逆に未熟さが残る主人公にもどかしくなったり、裏切る女キャラに怒りを覚えたり、逆に共感することができるかもしれない。それほどまでに登場人物が生き生きと、そして生々しく活躍しており、WEB小説というより昼ドラないし韓流ドラマの脚本を思わせる高いクオリティを持っている。
良くも悪くも主人公は読み手と等身大であるがために、女達の底知れない強さ、人間の汚さ、自分ではどうにもならない過酷な現実に対処しきれず、そこに神(つまり作者)の手助けや読者の想像を超えた閃きを得ることも出来ず、ただ困難に足掻く中で傷付いていく。リアリティが高く、ラノベのような奇跡はこの作品ではほぼ起こらない。しかし愛憎劇としての面白さに注力したためか、話が進むにつれてラブコメとしての面白さは失われていった。
高校編を過ぎた辺りからのラブコメ要素は誇張抜きで全く無い。遂に結婚を決めた女からも裏切られた主人公は、独身のままアラサーを迎えて不特定多数の女をセフレにするほどの女性不信になるが…高校卒業後からここまで、笑顔で読みすすめた人はいるのだろうか?恐らく作者も含めた全員が、真顔で読んだのではないだろうか。
この小説のクオリティは高い。恋愛小説としては星3つ以上付けたいが、ラブコメとしては星1つか半分だ。