【あとがき】作者からの解説と登場人物紹介

 sleeping recollection-とは。

(スリーピング_リコレクション-)

 夢とはなにか?という、現代科学でも未だに解明されていない、未知の領域に切り込んでいく物語です。

 この物語の特徴としては、完全なフィクション(創作)の部分とノンフィクション(実話及び実体験)が織り混ぜられていることにあります。

 原案は15年も前にも遡り、頭のなかで構成していたものを今回、文字に起こしてみようと決意し、書き始めました。


 人にはそれぞれの人生があり、価値観も違います。

 本来はrecollectionではなくreflectionにする予定でしたが、フィクション性を全面に打ち出すためにリコレクションを採用しました。


 本や映画、アニメのような人生を送れる人は少ないのではないでしょうか。

 そのことを加味した上で、登場人物の多い作品にしようと思いました。

 根幹に“夢が多世界に干渉している”という主軸を据えておきつつ、登場人物それぞれの視点から最終章へ向けて物語は進みます。

 最も大切にしているのは『人間の感情』、『人との交わり』の部分です。

 単なる妄想を垂れ流すような作品ではなく、人物1人1人のサイドストーリーが書けるくらいの、独立した個性と感性、そして背景を書き込んでいます。

 様々な職業や年齢、立場の違うキャラクターが登場します。

 サイドストーリーに限っては、本編とは全く異なる世界観で書き上げています。

 サイドストーリーは6つの異なる世界を、作中の櫻井麻衣が【夢の中】で旅をするという世界観になっています。

 しかしこれは、本編と交差する話であり最終章で本編と合流しますので、気が向いた時に読んでもらえれば本編の厚みがより増すのかなと思う次第です。 

 

 度々質問をされるのですが、

『作中の【櫻井】というのは、筆者の櫻井ですか?』

 お答えします。

 本作を書き上げた当初、名前がサッパリ浮かばず、自分のペンネームを適当に使って書いていたら思いの外サクサク書けてしまい、あとから修正するのがめんどくさくなってそのまま使用し、現在に至ります。

 真実とは、知ればなんとも呆気ないものですね。

 

 作者は書き物をするのがこれが初めてなので、実際のところめちゃくちゃ誤字があったり脱字があったりして、それはもう酷いものです。

 そんな中、この作品をアニメ制作に携わる方、CGクリエイター、某動画会社の方、還暦近くの主婦の方、大学生、高校生、中学生、フリーター、配信アプリの友人、様々な方に読んでもらえて、直接感想やアドバイスを頂けてすごく嬉しく思います。

 また、作中のキャラクター名(実名)を快く使用許可して頂いた方々にも、この場をお借りしてお礼申し上げます。

 本当にありがとうございます。

 読んだ人それぞれに、自分の好きなキャラクターが見つかればいいなって思っています。


 この先は、今後のネタバレを一部含む登場人物紹介です。

 ここまでの物語を読んでくださった方が、頭の整理も兼ねて読んでいただければなと思い書き出しました。

 なお、本編では書き出さなかった詳細なども含まれています。


******************


【櫻井颯人】さくらいはやと

旧姓、二神颯人。高校2年生。

幼少期に災害によって両親を亡くし、その時に不可思議な現象を体験する。

その後、櫻井家へ養子縁組をして引き取られる。

出生については謎が多い。

ある日を境に、deeperとして覚醒する。

メインストーリーの主人公。


【櫻井麻衣】さくらいまい

櫻井家、長女。高校2年生。

しっかりもので優しく、努力家。

世話好きで、争いを好まず、穏やかな性格。

『クライン・レビン症候群』を発症し、長い眠りに尽く。

サイドストーリーの主人公。

本編最終章で眠りから覚める。


【櫻井香奈】さくらいかな

櫻井家、次女。高校1年生。

見た目はクールだが、正義感溢れる沸点低めの体育会系女子。

チャラチャラした男が苦手。


【櫻井由衣】さくらいゆい

櫻井家、三女。中学2年生。

天真爛漫、自由奔放な歌姫。

長身でスレンダーな美人だが、稚拙な思考回路と言動が玉に瑕。

物事を深く考えず、直感で動く感性の人。

好きなものは“コーンポタージュ”


【櫻井三咲】さくらいみさき

旧姓、椎名三咲。椎名家三女。

櫻井家の母親であり、武人の妻。

特別研究員だった過去を持つ、旅館“みさきや”の女将。

語学が堪能で博識。

頭の回転が非常に早く、聡明な女性。

思い遣りに溢れ、お茶目な一面も。


【櫻井武人】さくらいたけと

櫻井家の父親であり、三咲の夫。

某国公立大学の准教授。

過去にドイツで見た夢の中(多世界)の記憶を、この世界に持ち込んでしまう。

現在は児童養護施設を飛び回る“ワタリさん”


【椎名葉月】しいなはづき

椎名家長女。

居合術、抜刀術の達人であり、合気道八段の腕前でもある。

自衛隊初の女性“陸将”

颯人の名付け親でもある。

厳格な組織体制を重んじている一方、自分の信念は貫き通す高潔さを併せ持つ。

表の顔とは別に、防衛省の機密組織に所属し、エレメンタル・リング計画(通称E.plan)に従事していたが、計画の全貌を知ったことにより離叛、本部へ乗り込むために輸送機を奪取して撃墜され、殉職扱いになる。

料理が壊滅的に苦手。


【立花一姫】たちばないつき

旧姓、椎名一姫。椎名家次女。

昼は大学病院で看護師として働き、夜はスナックでバイトをしている。

椎名家にしては異色の破天荒さで、厳格な父親のことを嫌って家出した過去がある。

夜の街をこよなく愛し、結婚後もそのスタイルは変わらず『遊ぶために働く』をモットーに生きている。

人情味があり、度胸が据わっている。


【高城透】たかじょうとおる

A世界ではSANYの副社長。

月一で利用している旅館“みさきや”の女将、三咲に恋心を抱いているものの、既婚者であることもあり、想いを伝えるには至っていない。

少年期から宇宙飛行士を目指しており、最終選考まで残ったこともある。

様々な場面で助け船を出してくれ、櫻井家を(私情を挟んで)全力でバックアップしてくれる、心優しい男性。

B世界では、社長であり強欲で冷淡。

多世界間記憶移動計画(M.M.P.)を米国のLpple、S.ウォズワックから流用し、自身の計画にすり替えた。

B世界において、萩野あかねの彼氏。


【村上】むらかみ

B世界、高城透の右腕であるSE。

大学生であり、自分の技術を使える場所ならどこでもいいと思っている。

楽観的で忠誠心は皆無。

プログラミング技術、ハッキング技術において、時代の最先端を越えた技能を有する。


【雨音束咲】あまねたばさ

B世界、高城透社長の懐刀。

自分の能力に絶対的な自信を持つ、高城傘下の重鎮。

病的に無駄を嫌い、男性を軽視する側面もある。

経営コンサルティングに優れており、監視役兼経営掌握のため、Lppleの経営陣営に潜り込んでいる。

B世界では白河みひろのマネージャー。

表面ではキッチリとした仕事をこなす強面だが、病的にみひろを可愛がり、とことん甘やかしているが自覚がない。百合に過剰な反応を示す。

朝の日課はマイコップで呑むキリマンジャロのブラックコーヒー。


【碓氷夏希】うすいなつき

高校2年生。

颯人の幼なじみで麻衣の親友。

実家は神社であり、手伝い程度に巫女の仕事もする。

サバサバした性格ではあるが、最近は女の子らしさも必要なのかなと思い始めている。

幼少から正夢(予知夢)を見ることが多く、本編では意味不明な悪夢に幾度となく魘(うな)されており、夏希の周囲の変化が、夢の内容変化に直結していると気づいてくる。


【萩野あかね】はぎのあかね

A世界では、容姿端麗な高校2年生で物静かだが、時折、毒を吐き散らかす一面を見せる。主人公のクラスメイト。

主人格はB世界にあり、夢を見ている状態でA世界に来ている7人目のdeeper。

B世界では、お嬢様のような気品溢れる振る舞いをしているが、本人はそのキャラが好きではない。

B世界の高城透と恋仲に。


【久留岐貴弘】くるぎたかひろ

颯人の悪友(?)であり、自称:HENTAI紳士。普段はおちゃらけているが、空想科学や物理学に異常なほど精通している。

A、Bどちらの世界においても人格が変わらない、主人公の良き理解者。


【鍛冶屋宗重】かじやむねしげ

陸上自衛官一等陸佐。

櫻井武人確保の任務時、椎名葉月陸将に監視役として同行、離叛に勘付き葉月と交戦するも失敗。

本部の施設内に侵入するためのパスコードを知っているため、侵入の為に輸送機へ葉月が搭乗させるも輸送機ごと撃墜され、葉月をかばって死亡する。


【朝比奈結希】あさひなゆき

陸上自衛官准尉。

高校生の時に双子の姉を亡くした過去があり、エレメンタル・リング計画に参加した動機でもある。

比較的大食いで、元気がよくハキハキと話し、近接戦闘を得意とする。

慣れるまでは適度な距離を取るタイプだが、一度懐くと失礼なくらい親しくなる。仲間を見捨てず、義理堅い性格。


【水守奏】みずもりかなで

陸上自衛官准尉。

幼い頃に震災で母親を亡くし、それ以降は母親代わりのように父親や弟、妹の世話をしながら育った。

姉という立場上、お淑やかに振る舞っているが動きは俊敏。

特に銃剣の扱いはトップクラス。

戦闘時のみ人格が変わる戦闘狂。

料理が得意で、施設内での給仕の仕事はほとんど奏が引き受けている。


【杉浦颯】すぎうらつばさ

【Cafe_RÖffel】カフェ・ロフェルのオーナー。

小脳に腫瘍(癌)がありながらも理学療法を拒否し、人間本来の寿命を全うする道を選ぶ。

椎名葉月との出逢いで、本来“封印”していた『人を愛すること』の意義深さを知る。

死後、店の権利を主治医の老人へ譲渡している。


【白河みひろ】しらかわみひろ

高校生美少女コンテスト準優勝の少女。

清楚で爽やかさをウリにしているが、芸能界へ入った理由が『yu→naに会いたいから』という、究極のyu→na信者 。

櫻井由衣へ極端に固執し、その姿はただの変態に近い。

近い未来、由衣とみひろの【you&me】ツインボーカルとして華々しくデビューする。



【スティング・ジョブズ】

故スティーブ・ジョブズ(Apple)をモデルにした人物。Appleの共同設立者の1人。

作中では死後約20年が経っており、3Dホログラムとしてその姿を現している。

脳の記憶情報などをデータ化したもので、感情が欠落している。


【スティング・ウォズワック】

スティーブ・ウォズニアック(Apple)をモデルにした人物。Appleの共同設立者の1人。社員番号は001番。

作中では、ブルーボックスにまつわる実話のエピソードなどが紹介されている。

deeperとして覚醒したため、作中のB世界(裏)にX世界から記憶を保持したまま移動してきている。


【佐久間瑠偉】さくまるい

サイドストーリー①【ルイの章】の登場人物。

B世界では小学3年生、VRガンシューティングゲームの国内最年少プロとして活躍していた。

高城によって多世界の何処かへ意図せず跳ばされる。

異世界で9年の歳月が過ぎ、A世界から迷い込んできた麻衣と出会う。

ルイ主観では18歳であるため、麻衣より年上のつもりではいるが、如何せん見た目が小学生のままなので、麻衣からは存分に可愛がられる。


【八星神】はっせいじん

サイドストーリー【ルイの章】に登場する、8人の神様。

そのうちの“風の女神”が麻衣、“土の神”はルイである。

その他に、雷、大海、火、旋律、司書、転移の神が存在する。


【黒川葵】くろかわあおい

サイドストーリー②【黒川葵の章】の登場人物。

B世界。とある港町の複雑な家庭環境で育つ高校生。

海辺で自害を躊躇っていた時、釣りに来ていた村上に声を掛けられ自殺未遂に終わる。

その後、SANY地下施設で治療を受けそのまま第二の被験者となる。



旅館【みさきや】

徳島県にある『祖谷の宿かずらや』をモデルにした実在する旅館。

架空の設定も盛り込んでいるが、ほとんど現存のまま使用しており、交通インフラ、周辺の生活環境などもそのまま物語に反映している。

ただし、実際に自転車通学はしていない。



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ストーリーフローチャート(仮)


【一章】1話~10話


 ↓


【二章】11話~20話←最新イマココ❗


 ↓  SS1:ルイの章 前編・中編・後編


【三章】21話~30話


 ↓  SS2:葵の章  前編・後編


【四章】31話~40話


 ↓  SS3:◯◯の章 前編・後編


【五章】41話~50話


 ↓  SS4:◯◯の章 前編・後編


──────────────────

本作の一区切りとして、45話を目処に完結を目指そうと思います。

その後は世代交代をしてアナザーストーリーでも書こうかと考えています。

サイドストーリーに関しては本編との整合性を保ちつつ、必要なところまでを順次公開していきます。

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【六章】51話~60話


 ↓  SS5:◯◯の章 前編・後編


【七章】61話~70話


 ↓  SS6:◯◯の章 前編・後編


【八章】71話~80話


 ↓  SS7:◯◯の章 帰還 


【九章】81話~90話


 ↓


【最終章】91話~100話


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sleeping recollection- となりの席の櫻井さん @MORIZO726

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