第2期 4月~9月
●春風ひとつ、想いを揺らして――Apr.
「ぽっかりと穴が空いていたはずの胸に、暖かい風が吹き込んだ。」
学校の帰り道、一人歌を口ずさんでいた佐保は、密かに憧れていた同級生の小瀧裕幸に声を掛けられた。佐保の歌を聴いた彼は、自分たちのバンドに入ってくれないか、と誘ってきて――。
内向的で孤独な少女が、ジャズを通して自分と恋心に向き合おうとする、春の日の一ページ。
※「小説家になろう」では『春風スウィング』のタイトルで公開。
(現代ドラマ/女主人公、高校生、ジャズ、恋、青春/全2話、6,438字)
●午前三時の小さな冒険――May.
「〝私の娘〟という呪縛」
両親にいい加減嫌気が差した王女システィーナは城を飛び出した。脱出用の隠し通路を抜けた先で、奇しくもスリに遭う。剣の訓練の賜物で身に付いた反応の速さで捕らえたのは、システィーナと同じ金髪碧眼の浮浪者の少女だった。
少女が気になったシスティーナは、金銭と引き替えに自分に付き合うよう持ち掛ける。そして、自らの身の上を語りはじめるのだった。
(異世界F/女主人公、王女、浮浪者、入れ替わり/全3話、8,742字)
●間違いなく君だったよ――Jun.
「世界を救うことができるのは/世界を滅ぼす元凶は」
一年前。世界の北に位置する国アイセント王国が突如凍りついたときから、世界は過酷な冬を迎えた。アイセント王国を中心に凍土は拡大。ものの半年で世界の半分は雪と氷の中に閉ざされた。
世界の中央に位置するリソナ連邦の調査団の一員であったマリウスは、はじまりの地アイセント王国で唯一生き残った王女カティアと出逢う。唐突な世界凍結現象の原因を探る鍵となるだろうカティア。しかし、交流の末に想いあった彼女こそ、この世界を凍てつかせた元凶だった。
(異世界F/王道、ラスボス戦、シリアス、ダーク、マルチエンド/全2話、7,784字)
●サンダルでダッシュ!――Jul.
「置き去りにされた、ある夏の日」
夏休みなのにも関わらず、自由奔放な先輩――汐原志映浬に突如呼び出された零時。この暑い日に「ちょっとそこまで」なんて言うものだから、何処に行くのかと思えばなんと――。
「……何でこんなところに?」
その辺の後輩を捕まえて、わざわざ暑い思いまでして来るような場所ではないんですが。
(現代ドラマ/青春、高校生、夏休み、先輩後輩/全1話、2,717文字)
→続編『レモネード』(https://kakuyomu.jp/works/1177354054893126419)
●願いをさえずる鳥のうた――Aug.
「鳥は所詮、鳥にしかなれないのだよ」
天の墜落によってじりじりと緩やかに終末をを迎えんとする世界の片隅の商店街で、軒先に吊るされた鳥籠を見た。中には小鳥が一羽。必死な様子でなにやら囀っている。
その姿に世界の終わりを見た化学者と、あるがままを受け止める天使の話。
(SF/近未来 、終末、化学者、天使、籠の鳥、葡萄/全1話、4,087文字)
→関連作『天の墜ちる世界で」で加筆修正版を掲載。(https://kakuyomu.jp/works/1177354054891362631 )
●サヨナラ、小さな罪――Sep.
「その菊を手折ったのがいけなかった」
天道飛鳥。眉目秀麗、文武両道、次期生徒会長で名家のおぼっちゃま。そんなきらびやかな人格者な彼と、彩海の間にはある因縁があった。
一つ、彼の家の菊を無断で手折ろうとしたこと。
二つ、早とちりで彼に掴みかかってしまったこと。
すべて、彩海の軽率さが起こしてしまった罪。
けれど、天道はそんな彩海に対して、何事もなかったように接してくる。彩海にはそれがとても信じられなかった。
どうして彼は彩海に近づいてくるのか。最初の罪から一年近く経った今、彩海は己の犯した過ちにとうとう耐えられなくなって――。
※「小説家になろう」では『菊一本分の罪』のタイトルで公開。
(現代ドラマ/高校生、美女と野獣、微恋愛、菊、後悔、卑屈/全2話、9,030文字)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます