転生はロリガミさまと一緒にッ! 〜ロリっ子女神様と始める異世界生活〜

空星 つな

序章 出会ったロリっ子は女神さまでした。

「……此処は、何処?」


目を覚ますと、俺は見た事もない

真っ白な部屋にいた。

そしてその部屋にはもう一人……。


「……えっ?ええぇぇぇ……!?

もう来たの……!これじゃあ、さっき出したばかりの紅茶とお菓子を片付けなきゃいけないじゃない……!」


そう、幼い少女が一人、小さな机が付いたソファーに座っていのだ。

後ろには柱の如く大量に積まれた紙が幾つか置いてある白いソファーに。


「……そこの貴方!私のお茶タイムを邪魔したんだから、私が片付け終わるまで大人しくそこで待ってなさいよ!分かった?!」


「は、はい。わかりました」


俺は謎のロリっ子少女の勢いに押され、素直に「はい」と返事をしてしまった。

それからロリっ子少女は、座っていたソファーから立ち上がり、近くに置いてあったティーカップとお菓子の載ったトレーを持ち、奥にある部屋へと行ってしまった。


「……俺、突然一人になったんですけど。どうすれば良いの?」


……それからしばらくして、ティーカップとお菓子を片付けに行っていたロリっ子少女が奥の部屋から戻ってきた。


「まぁ、来ちゃったもんは仕方ないわよね。

貴方、名前はなんて言うのかしら?」


片付けから戻ってきたロリっ子少女は、先ほどまで座っていたソファーに座り、何故か

俺の名前を聞いてきた。

普通は自分から名乗るものなのに……。


俺は仕方なく、自分の名前を教える事にした。


「……鈴宮です。鈴宮友兎」


「なるほど。鈴宮……鈴宮っと。あ、あったわ。これね」


ロリっ子少女は、俺の名前を聞くなり、柱の如く大量に積まれた紙の中から、一枚の紙をひょいっと取り出し観覧し始めた。

だがロリっ子少女はその紙を見た途端、何故か急に驚き出した。


「何これ!……嘘でしょ……っ!」


え?何?なんでそんなに驚いてるの!?何が書かれてるの!?

ってかそんな事よりも。


「嘘って何?なんかヤバイ事が書かれてるの!?ねぇ!ねぇってば!少しくらい教えてよ!」



俺がそう言うも、目の前のロリっ子少女は、手に持った紙をじっと見たまま全く聞いてくれなかった。

……急に驚いたかと思えば、何故か今度は少し深刻な顔をしてるんだが。


「貴方、いえ、鈴宮友兎さん。

もしかして貴方は、自分が何故此処にいるのか、分かっていませんね?」



急に何言ってんだ?このロリっ子は。そんなの当たり前じゃん。

ってか深刻そうな顔をしながらそんな事言わないでくれない?めっちゃ怖い。


「そうだなぁ。確かに、なんでこんな場所にいるのか、自分でも良く分からないんだよね」


俺がそう言うと、ロリっ子少女は言おうか言わないかと躊躇ってるような雰囲気を醸し出していた。

多分、とても言いにくい事なのだろう。

俺はそんな様子のロリっ子少女に気を使い、こう答えた。


「別に、無理して言う必要はないよ。

ただこれから、俺はどうすれば良いのかだけを教えてくれれば良いよ」


俺がそう言うとロリっ子少女は、

少しの間黙りとなったが、深い深呼吸をしてから話しを出した。


「じ、実はね!貴方は、別の世界を救うために、此処に召喚されたの!」


……えっ?は?え?何?。


「はっ!?マジで!?俺、別の世界を救うために、召喚されたの!?」



ロリっ子少女の言葉が多少迷い混じりだったのが気になるが、そんな事はどうでもいい!

別の世界。いわゆる異世界を救うために、俺は召喚されたのか……。

遂に俺も!勇者になる時が来たんだ!


「……なるほど。状況は理解した。

となれば、定番的には最強のチート武器や女神様と一緒にその異世界へ行く……。

良し!なら俺は!最高の美人女神を希望します!」


「いや、その世界の状況すらまだ説明してないし、しかも高校生でありながら、なんで中年おやじみたいな事を希望してるのよ!」


「中年おやじみたい」とは失礼だなこのロリっ子少女は!


「いいか?俺はな、最強の武器とかよりも、美人な女神さまと一緒に世界を救い、最終的にはきゃっきゃうふふな展開がしたいんだ!

ロリっ子少女ちゃんには、この気持ちがまだ分からないんだな〜。はぁ〜やれやれ」


俺がそう言うと、若干ではあるがロリっ子少女から妙に殺気の様なものを感じた。


「今ロリっ子少女って言ったわね!言っとくけど、これでも私は、れっきとした大人の上位女神の一人よ!」


えっ?この子、今なんて?女神って言ったの?


「え?君が女神?見た目が子供なのに!?全っ然そうは見えないんだがぐふぇっ!」


光り輝く物体が、急に顔の近くに来たかと思えば、俺はその物体にいきなり頬を殴られ、数メートル程先まで吹き飛ばされた。


「……っく!!痛ったいな!何すんだよ!このロリっ子が!」


「か弱い大人の女性に向かってロリっ子言うな!私はローリエよ!女神ローリエ!光を司る上位女神の一人ローリエよ!」


ローリエ?そんな女神聞いた事ないんだが。

ってかそれより。女神だの、か弱い女性だの言うなら、男の人を躊躇なく光り輝く物体でぶん殴るなっつうの!


「か弱く扱われたいなら、いきなり光り輝く物体で殴らない事だな」


「ん〜?な〜んの事かしら?私は知らないわね〜」


コイツッ!堂々ととぼけやがった!それで本当に女神かよっ!


「……まぁ、とりあえず異世界ついて話すわね」


「サラッと流したな?」


「流してない」


……それから俺は、自称大人の女性女神と名乗るロリっ子女神のローリエから、異世界について色々と説明を受けた。……約三時間にも渡ってな。

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